夏が近づき、蚊を見かけるようになりました。先日、一年ぶりに刺され、やっぱりカユイんですよ。なんとかならないものでしょうか。
そんな季節柄か、ネットでは「蚊に刺されたとき、温めるとかゆみが治まる」という情報が広がっています。以前、ねとらぼでは「冷やすのがオススメ」と紹介しましたが一体どっちなの!? あらためて、専門家に聞きました(関連記事)。
ネットで流れているのは、「蚊に刺されたら20分程度、熱いタオルなどを、やけどに気をつけながら患部に当てると、かゆみが止まる」というもの。蚊に刺されてかゆくなる成分がタンパク質であるため、熱で変性するという理屈です。
この情報は正しいのでしょうか? 「ムヒ」でおなじみの池田模範堂の高橋亜貴子さんにお伺いしました。
一般的に、普通にかゆみ止めを塗って治まる程度の虫さされであれば、「炎症を抑える」効果を主に考えて、冷やす方を推奨しているそうです。
かゆみ成分が熱で変性するのか、具体的な実験データは見たことがありませんが、かゆみの原因となるのがタンパク成分であることは間違いなく、タンパク質が熱で変性するのも一般的な話ではあります。
ただし、タンパク質が変性するほどの温度であれば、かゆみ成分が分解されたとしても、周囲の細胞も変性してしまいます。結局、やけどさせてしまうことになるので、適切な方法ではないと判断しています。表面にやけどの症状が出ていなくても、なんらかのダメージは与えられていると思われます。
同社のお客様相談にも「温めた方がいいのか?」という問い合わせはあるそうです。そこでも「一般的に肌へのダメージの方が多いので、むしろ冷やす方がいい」と説明しています。
(高橋ホイコ)
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