無印良品は、コオロギのパウダーが入った「コオロギせんべい」を5月20日から販売しています。
やがて訪れるといわれる世界的な食糧危機への対策として、昨今注目が集まっている「昆虫食」。無印良品は、食用コオロギの研究を行う徳島大学と協力し「地球にやさしい未来食」としてコオロギせんべいの販売を開始しました(関連記事)。
コオロギって昆虫の……? というような反応も多く聞かれた一方で、オンラインショップでは発売日に売り切れとなるなど、注目を集めているウワサのせんべい。編集部でも実際に購入し、その味を確かめてみることにしました。
風呂に入ろうとして浴槽に虫がいると入浴を諦めるほど虫が苦手な筆者ですが、パッケージを見る限り抵抗はあまり感じませんでした。コオロギの小さな絵が一か所にありますが、小さいサイズかつソフトな色合いのため、この程度であればノーダメージです。
このQRコードを読み取ると、無印良品の特設サイトでコオロギせんべいについて詳しく知ることができます。サイト内の動画では、無印良品の担当の方が「コオロギの味を生かすため、余計な原材料を使わずシンプルな配合にしている」「コオロギ本来の味を楽しめる」と微笑んでいますが……草むらや道端で見かける“本来のコオロギ”を想像して少し身がすくみます。
開封した袋の中へ鼻を近づけると、海苔のような磯っぽい香りを感じました。草むらのようなにおいは感じません。
手に取ってみると予想していたより小さく、ひとくちサイズといった大きさです。目を凝らして見ると黒っぽいつぶつぶが見えますが……これがアイツ(コオロギ)なのか!? そうと知らされずにせんべいミックスに混ざっていたら、まず気づかないような見た目です。
いざ口の中へ! しょっぱさや苦さは感じず、やさしい味わいという印象です。エビやカニなど知っている味と似ているかというと、うま味の方向性としては少し異なるように感じますが、香ばしい風味が甲殻類の味に近いかもしれません。噛んでいるうちに香ばしさが口に広がり、後味として少し残りますが、パウダーの食感が口に残ることもほぼありませんでした。コオロギ本来の味……「こんなもんか」と思うほどあっけなく、抵抗なくコオロギデビューを果たしてしまいました。
味のくせも強くなく、また一枚一枚が小さくて薄いため、一枚を食べ終わってすぐ次の一枚へと手を伸ばしやすいように感じました。調子に乗って何枚も食べ続けていると口の中の水分が奪われてきましたが、あたたかいお茶と合わせて食べるとちょうどいい感じです。
自室で虫を見つけると叫ぶことも逃げることもできずその場で硬直するほど虫が苦手な筆者ですが、虫を食べているということを途中から忘れてポリポリと食べ進めることができました。
飼育時の環境への負荷が少なく、たんぱく質などの栄養素を多く含んでいるというコオロギは、未来の地球で当たり前に食べられている可能性もあります。「昆虫食は少し気になっているけど、まるごと食べるなんて絶対無理」と思っていた方は、この機会に「コオロギせんべい」から始めてみてもいいかもしれません。
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