え、この言葉通じないんですか!?―― そんな体験談を日本各地の方に聞く読者募集企画「マジで方言じゃないと思ってた」。今回は栃木県在住の方にお話を伺いました。
「だいじ」「厚っこい」「おっかく」
生まれてから、30年以上栃木県南部に住んでいます。子どものころから東京都に行くことが多く、大学や現在の職場も都内。イントネーションの違いもあまり感じたことがなかったので、たまに自分が使っている単語が方言だと分かるたびに衝撃を受けています。
―― 私は群馬県出身ですが、たぶん“北関東あるある”ですねそれ。
共通語だと思っていた言葉の1つは「だいじ?」。具合が悪いとき、ケガをしてしまったとき、転んだときなど、一般的に「大丈夫?」が使われる場面で使用します。
「厚っこい」は厚みがあるものを指して、「この本、厚っこいね」「このお肉、厚っこいね」と使います。“ぶ厚い”とはややニュアンスが異なります。
「おっかいちゃった」は鉛筆の先を折ってしまった、瀬戸物をぶつけて欠けさせてしまったときなどに使います。“割れる”のではなく、折れる、欠く状態です。
共通語が分からない「てわすら」
あと、これは共通語で何と言うのか分からないのですが……。子どものころ、先生の話を聞くときによく「手は後ろ」と言われ、椅子に座っていれば背もたれの後ろで、立っていれば腰の辺りで手を組まされていました。その際に手を後ろにせず、もじもじ手を動かしたり物をいじってたりしていると「そこ! “てわすら”しない!」と注意されていました。
―― 先生の話などが退屈なときに手を動かしていると行儀が悪い、落ち着きがないと怒られるアレですよね。私の学校では“てわるさ”だったかなあ……。
※編集部注:ネット上を調べてみたところ、このほかには「手遊び」「てまぜ」「ててんご」「てもずら」「てわやく」「ていたずら」などの言い方があるもよう。「手遊び」は教育関係の記事内で使われていることもありますが、「いわゆる手遊び」のようなちょっと保留した書き方もチラホラ。また、この語でググると「むすんでひらいて」「ずいずいずっころばし」など“手を使った遊び”の情報が出てきてしまうのがややこしいところ。……一言で誤解なく説明できる、ちょうどいい表現はあるんだろうか、これ。
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