芥川賞作家の川上未映子さんが10月27日、殺害予告を含むネット中傷を行った人物を東京地裁に提訴したことをInstagramで報告しました。
川上さんは2019年9月の投稿で、2018年10月にネット上で殺害予告ともとれる危害予告を受け、数カ月にわたってイベントや講演に登壇できない状況が続いていたことを告白。今回の提訴は、この書き込みを行った人物に対して約450万円の損害賠償を求めるもので、10月26日に第1回口頭弁論が開かれました。
川上さんは27日、「きのう報道にありましたように、2018年10月に私へ殺害予告をした人物を東京地裁に提訴しました」と26日付ネット記事を引用しながら報告。「2018年当時、直ちに被害届を出し、警察による家宅捜査が行われパソコン等が押収されましたが、初犯であり犯行を認め、保証人がおり逃亡の恐れがないことから逮捕は見送りとなりました」と被害直後の対処や現在に至るまで事情を説明しています。
前出の2019年9月の投稿では、今回の危害予告とは別件で、10年以上にわたるストーカーや妄想に基づく名誉毀損、誹謗中傷の被害も明かしていた川上さん。今後はこうした被害についても必要に応じて対処していく姿勢を示しており、「こんな卑劣な行為で他人の行動を制限したり、加害することはぜったいに許されないのだという前例にしたい」と強い思いをつづっています。
川上さんの投稿には、「川上さんのこの動きが、ネット社会が大きく変わる一歩になりますように」「川上さんの望むかたちに、結果が出ますよう心底応援しています!」「川上さんのような著名人が声をあげて下さったのは 同じような被害にあわれてる方々に勇気を下さったと思います」など称賛のコメントが多く寄せられています。
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