「最強の心臓だな」「いいネタなるな」 臓器輸送ヘリが病院屋上で転倒する珍事 機内から心臓を回収、途中でスタッフが床に落とすも移植手術は成功
毛が生えてるってレベルじゃない強心臓。
移植用の心臓を運んでいたヘリコプターが、病院屋上で転倒するという珍しい事故が発生。想定外のトラブルに見舞われた「最強の心臓」が、海外で大きな注目を集めていました。
事故が起きたのは、米カリフォルニア州ロサンゼルスにある病院「ケック・ホスピタル」。この日の午後、同州サンディエゴにある病院から、ドナー提供の心臓が届けられることになり、病院側は受け入れ体制を整えていました。
予定していた時間になって、臓器輸送ヘリが病院上空に到着。ヘリポートに着陸しようとした瞬間、突然バランスを崩して横転してしまいました。病院の屋上でヘリコプターが爆発炎上なんていう、最悪の事態も想定される事故でしたが、幸いにも重傷者は出ず、燃料漏れなどもなかったそうです。
ただし、ヘリの積荷は「心臓」という臓器。横転しただけといっても、かなり大きな衝撃があったことは間違いありません。現場にいた人はさぞ絶望的な気持ちに落ち込んだことでしょう。
しかし、心臓は無事でした。駆けつけたロサンゼルス消防局の隊員によって回収され、病院スタッフに渡されました。大急ぎで移植を待つ患者の元に運ばれましたが、ここで第2のハプニングが発生。心臓を運んでいたスタッフが足を滑らせて転倒……心臓を床に落としてしまったそうです。
急いで拾い上げられた心臓はなんとか患者の元にたどり着き、医師の手によって移植手術が行われました。
ヘリで墜落し、床にも落ちた心臓……大丈夫なのかと不安になってしまいますが、心臓に問題はなく、手術も成功。患者は順調に回復を見せていると病院がコメントを発表しています。
2度の大きなハプニングに見舞われながらも無事だった心臓に、海外のネットユーザーの間では「最強の心臓」と呼ばれ、ちょっとした伝説的な存在になっており、移植を受けた患者にも「私の心臓、輸送ヘリが墜落した上に床にも落とされたんだよって、いいネタができたな」といった反応が寄せられていました。
ケック・メディカル・オブ・USCによると、臓器輸送ヘリには3人の搭乗者がいましたが、同病院で治療を受けて無事だったそうです。また、屋上には横転したヘリが残っているものの、今週末に撤去作業が行われ、関係各所と連携を取って事故原因の調査が行われる予定です。
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