「そこにいないはずの弟の呼び声」「体をまたがれる感覚」……怪奇現象に見舞われた漫画家の体験談漫画にぞっとする(1/2 ページ)
夢とも幻とも言えますが、そうでなかったとしたら……。
金縛り。古来から霊的な現象と結び付けられていますが、簡単に言うと「身体が眠っている状態で、脳だけが覚醒すると起きる生理現象」で、その時に起きる奇妙な体験は単なる夢。医学用語で「睡眠麻痺」と呼ばれる、すべて医学的に説明できるものです。
それでも金縛りの体験談のなかには、生理現象中に観た夢としてだけでは片付けづらい、実に奇妙な話も確かに存在しているのです。今回はある漫画家さんが体験したという、「眠り」に関するふたつの実話怪談漫画をご紹介します。
作者は漫画家の藍川蓮(@aikwarendbiryut)さん。『今日の和菓子屋 狐月堂』『青春戯曲 演劇ちゃん』など、複数の読み切り作品がマンガアプリ「サンデーうぇぶり」に掲載されています。
ある日の夜、藍川さんが寝ていた時のことです。ふと目を覚ました藍川さんは、半開きになった扉の向こうから、弟さんが呼んでいることに気がつきます。ですが、返事をしようにも身体が動かず声も出せない……金縛りになっていたのです。
どういうわけか怖いとも不思議とも思わず、とにかく返事をしようと必死になっていた藍川さん。一方で弟さんは、いつしか声を掛けるのをやめ、寝ている藍川さんをただ見つめていたそうです。
それからしばらく後。ようやく金縛りが解け、大声で返事をした藍川さんでしたが、弟さんは姿を消していました。それとほぼ同時に、複数の大きな足音が、扉の向こうからドタバタと鳴り響いたそうです。
次の日の朝。藍川さんは、その時にちょうど起きていたというお父さんに話を聞きます。ですが帰ってきた返事は「部屋の前は通ったが、そこには誰もいなかった」というもの。
あの夜にいた弟さんは一体何者だったのか。彼が部屋の中に入ろうとせず、扉の向こうから名前を呼ぶに留まっていたのはなぜなのか。金縛りが観せた幻だったのでしょうか、それとも……。
さて、次のページから掲載している作品は別の日、藍川さんが眠っている時に起きたという恐怖体験を語っているものです。こちらも併せてお楽しみください。
作品提供:藍川蓮(@aikwarendbiryut)さん
たけしな竜美(@t23_tksn)
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