SF映画の金字塔「スター・ウォーズ」シリーズでダース・ベイダー役を演じた英俳優デヴィッド・プラウズが11月28日に死去。エージェントがTwitterを通じて発表しました。85歳でした。
プラウズはウェイトリフティング選手として全英大会を制するなどの功績を残したあと、俳優へ転向し、「時計じかけのオレンジ」に出演。同作でジョージ・ルーカス監督に見いだされ、オーディションを通じてダース・ベイダー役を獲得すると、エピソード4からの3部作で映画史に名を遺す名悪役を演じました。
しかし「訛りが強すぎる」との理由で、ベイダーの声は別の俳優ジェームズ・アール・ジョーンズが担当。この一件やリーク疑惑から確執があったとされるルーカス監督ですが「スター・ウォーズ」公式サイトへ追悼文を寄稿し「デヴィッドはダース・ベイダーに身体的な命を吹き込み、それはダース・ベイダーというキャラクターに欠かせないものだった」とプラウズのシリーズ貢献へ感謝しています。ベイダーを台本に載っているだけの存在から多くの人々の記憶に残る存在にまで飛躍させたのは、プラウズの2メートル近い長身や鍛え上げた肉体による類いまれな存在感と、迫力たっぷりの振る舞いあってこそだと述べ、シリーズが現在まで続く人気を得た功績を認めるとともに冥福を祈りました。
初期3部作で主人公ルーク・スカイウォーカー役を演じたマーク・ハミルは、プラウズの訃報を受けて「とても悲しい」とSNSを更新。劇中では実の親子でありながら宿敵という複雑な関係を演じたプラウズの人柄を「心優しい人で、ダース・ベイダーよりずっとすばらしい人だった」と振り返り、名悪役を演じた俳優として知られながら生前には歩行者の安全保護活動を積極的に行っていたチャリティー精神を紹介しました。
「スター・ウォーズ」公式サイトは訃報を伝えるとともに、生前に彼がインタビューで残した「これまでに見たどんな映画を振り返ったって、思い出すのは決まって悪役ってものだろう」という言葉が掲載されています。彼の言葉の通りSNSへは、ベイダーに魅せられたファンが多くのメッセージを投稿。「私の幼少期を夢とフォースで満たしてくれたのはあなたでした」「一番好きな悪役で、一番好きな映画の登場人物だった」とそれぞれのベイダーとの思い出がツイートされ「暗黒の戦士へ安らかな眠りを」「フォースと共にあらんことを」と追悼しています。
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