スマートフォン用ゲーム「人狼ジャッジメント」で、不正なプレイの方法をインターネット上に投稿・拡散したとして、当該の行為を行った人物に対し1000万円の損害賠償請求が認容されたことが分かりました。ゲームを運営するそらいろが、ゲーム内のお知らせで報告しています。
「人狼ジャッジメント」はスマートフォンで手軽に「人狼」が楽しめるオンライン対戦アプリ。同ゲームでは以前から不正行為の取り締まりに力を入れており、6月には当該の人物を特定し、さらなる法的措置を検討していると発表していました(関連記事)。今回の件はその続報で、同人物に対し損害賠償請求訴訟を提起したところ、11月27日付で、東京地方裁判所により1000万円の損害賠償請求が認容されたとのこと。裁判を担当した東京フレックス法律事務所の中島博之弁護士によると、1000万円の根拠としては「アプリの評価の低下や、取り締まりにかかる人件費、検知システムの開発、システムのアップデート費用など」の合計とのこと。
同ゲームを巡っては、上記「不正なプレイの方法」を見て、実際に不正行為を行ったプレイヤーが書類送検されたことも(関連記事)。同社は今回の裁判結果を受け、「利用者の皆様が安全、安心にご利用いただくためにも、迷惑行為や不正行為を行い、利用者様にご迷惑を与えるであろう事案については、今後とも毅然とした対応を行うとともに、監視、取締りの強化に取り組んでまいります」と強調しています。
中島弁護士コメント
オンラインゲームの利用者の中には不正行為・迷惑行為(荒らし行為)を積極的に行い、他人が迷惑を受ける様子を楽しむ方も少なからずおります。
このような人物が1人いるだけで楽しいはずのゲーム体験が台無しになってしまい、多くの正規利用者に迷惑が掛かる事態となります。
そのような事案を防ぐべく、運営会社では費用をかけて取り締まりの強化等を行っております。
そして、今回のように度の過ぎた行為には法的責任の追及を行う場合もあります。
法的手続を通じて本人が特定される段階までくれば、謝罪だけをすればすむ問題ではない場合もあります。
他人の迷惑を顧みない、自分本位の行動をとることのリスクをよく考え、正しいアプリ利用を心掛けていただければと思います。
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