インストバンド「T-SQUARE」から安藤正容が引退 「とうとうその日が来たのね」「安藤さんこそがT‐Square」と衝撃広まる
加齢を理由に「自分が足を引っ張るような形になるのは避けなければいけない」。
インストゥルメンタルバンド「T-SQUARE」から、創始メンバーの安藤正容さんが引退を表明。2月1日、今春発売予定の最新アルバムと同作のツアー終了のタイミングで、バンドから退くと発表し、SNSでトレンド入りするなど衝撃が広がっています。
「T-SQUARE」は1976年に安藤さんがTHE SQUAREとして結成したバンド。89年から現在の名称を名乗り、ジャズとロックの要素を取り入れたクロスオーヴァー/フュージョンミュージックの草分けとして、時代によってメンバーチェンジを繰り返しながら現在まで活動を続けてきました。タイアップがつくことも多く、特に1990年代にフジテレビで放送されていた「F1グランプリ」に起用された楽曲「TRUTH」は有名。当時のF1ブームと相まってバンドを代表する1曲となっています。
安藤さんはYouTubeへ公開した動画で、退団という考えは3、4年前から抱いており2019年5月に周囲と相談した上で決めたことと公表。理由として66歳という年齢に言及し「年齢を重ねるごとに、1年に1枚アルバムを作ることがきつくなってきた」と感じ、次々と新しい音楽を生み出す若いメンバーに「申し訳ない」という負い目があったと明かしています。
公式サイトにも同様の長文メッセージを公開。同年代のアーティストである松任谷由実さんに「毎年毎年新しいアルバムを出して、煮詰まったりすることはないんですか?」と質問し「たとえそうだとしても、ありのままの自分をファンに聞いてもらえるのが嬉しいし、大事なこと」との答えを得たというエピソードを披露しました。しかし全ての責任を自身が負うソロアーティストとバンドの場合は事情が違うと説明し「自分が足を引っ張るような形になるのは避けなければいけない」と、退団を決意するまでの葛藤を丁寧につづっています。
T-SQUAREは安藤さん退団以降も、伊東たけしさん、坂東慧さんを中心に据えた「T-SQUARE alpha」として活動を継続すると発表。安藤さん個人としても今後はマイペースに音楽活動は続けていくと明言しており、またバンド復帰の可能性も否定していません。とはいえいったん42年間の活動に区切りをつけることへ、深い感謝を述べるとともに「これからもよろしくお願いします」と依然として音楽への情熱は衰えていないことを伝えました。
フュージョンといういちジャンルを築いた安藤さん退団というニュースを受け、Twitterではバンド名や安藤さんの名前がトレンド入り。「とうとうその日が来たのね、という印象」「安藤さんのいないスクエア クリープのないコーヒー」「安藤さんこそがT‐Squareであると思ってる自分には大変ショッキング」「俺は今でもTRUTH聴いてるぞ!」「今でもドライブミュージックとして流してます」と大勢のファンが衝撃や思い出を投稿しています。
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