フェラーリやポルシェ、ランボルギーニからブガッティまで、夢のスーパーカーと称される超高級車が、市街地で放置される事態がドバイで増加しているそうです。どれもウン千万円はするというのに……!
放置問題が起きているドバイは、アラブ首長国連邦を形成する首長国の1つ。砂漠が広がる中、近代的な高層ビルが立ち並ぶ景色が広がる首都ドバイの様子は広く知られています。
そんなドバイといえば「お金持ち」「富豪」というイメージがつきまといます。商業と交易の中心地として発展し、中東で最も栄えている街であり、有数の観光地として人気が高く世界中から多くの観光客が訪れています。
しかし、そんなドバイで異変が起きているそうです。海外のYouTubeメディア「Donut Media」が動画で現地の様子を伝えています。
映像に映し出されているのは砂埃まみれで無残な姿を晒すクルマ。フェラーリやポルシェ、ランボルギーニといった超高級車が放置されています。それも1台や2台なんてものではなく、昨日今日に放置されたものでもなさそうです。
最近、ドバイでは各所で高級車が乗り捨てられ、放置される事案が増えているそうです。損傷があるクルマもありますが、中には鍵がついたままのクルマも……どうしてこうなった。
その原因は、近年猛威を奮っている「COVID-19(新型コロナウイルス感染症)」の流行に伴う、世界経済への打撃にあるとされています。
富裕国として知られるドバイでも、その影響は大きく出ているそうで、これまでに多くの人が失職。その結果、ローンの支払いが残った高級車を意図的に放置して、国外に逃亡する人が現れているそうです。
「いやいや、わざわざ国外に逃亡までするのか?」と思うかもしれませんが、ドバイではクレジットカードなどの支払いを滞納すると罰せられる法律があり、警察に逮捕されてしまう恐れがあります。また、ドバイで働いている人の大多数が他国から移住してきた人なので、国外脱出もしやすいという事情もあるそうです。
ドバイにおける社会問題というわけですが、各所で放置車が増加していることを受けて、勝手に放置者を回収して修理した後、中古車として販売する者も増えているそうです。
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