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「19XX」はなぜ今回収録できたのか? 「カプコンアーケードスタジアム」開発者インタビュー今日書きたいことはこれくらい(1/3 ページ)

出発点はシンプルに「全部やる」だった。

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 どうもしんざきですこんにちは。

 前々回、「19XX」をはじめ長年移植されていなかったゲームが山ほど移植されると聞いて軽く脳が暴走しまして、勢いでこちらの記事を書かせていただいたんですが、




 その後「『カプコンアーケードスタジアム』の開発者さんにインタビューとかさせていただけないですかね……!?」ってご相談してみたらなんと「いいよ」と言っていただけたので、お時間をいただいて「カプコンアーケードスタジアム」についていろいろとお聞きしてきました!!!

 今回インタビューに応じていただけたのは、 「デビル メイ クライ 5」や「バイオハザード:リベレーションズ 2」なども手掛けた岡部眞輝プロデューサー(以下、岡部P)、「バイオハザード:リベレーションズ コレクション」の開発に携わった野添大祿プロデューサー(以下、野添P)、「デビル メイ クライ HDコレクション」を担当された松田崇史ディレクター(以下、松田D)の3人。インタビューはしんざきが担当しております。

※COVID-19(新型コロナウイルス感染症)感染拡大防止のため、取材はリモートで行っています


カプコンアーケードスタジアム インタビュー 左から順に、野添大祿プロデューサー、松田崇史ディレクター、岡部眞輝プロデューサー

ライター:しんざき

しんざき プロフィール

SE、ケーナ奏者、キャベツ太郎ソムリエ、三児の父。ダライアス外伝をこよなく愛する横シューターであり、今でも度々鯨ルートに挑んではシャコのばらまき弾にブチ切れている。好きなイーアルカンフーの敵キャラはタオ。

Twitter:@shinzaki



プロジェクトの思想はシンプルに「全部やる」

しんざき:本日は貴重なお時間をいただいてありがとうございます! 早速ですが今回の収録タイトルについて、どんな過程で決定されたのか伺えますでしょうか。

岡部P:もともと弊社の辻本(※代表取締役会長CEOの辻本憲三氏)から、「カプコンの過去のタイトルを、ちゃんとユーザーに遊んでもらえるようにしたい」というお話があったんです。話自体はかなり前からあったんですが、実際に開発がスタートしたのが2019年くらい。だから基本的なプロジェクトの思想としては、タイトル選定というか、シンプルに「全部やる」です。カプコンから出したアーケードゲームって数百本あるんですが……(笑)。

しんざき:全部……!!

岡部P:それでまず、各タイトルの権利の状態を精査するところから始めたんです。それこそロゴの権利を本当に会社がもっているのかとか、どういう契約でどこと一緒にやっていたのかとか、権利まわりの処理がどうなっているのかとか。とにかく全部精査しました。もちろんそんな中でも、いろんな大人の事情で弾かれてしまったタイトルもあるんですが。


カプコンアーケードスタジアム インタビュー 収録タイトル一覧(公式サイトより)

松田D:ROMの状態とか、過去の開発の資料とか、そういうものを片っ端から集めて、今何が作れて、何が作れないのかを細かく調べて選定しました。とはいえ消極的に考えるのではなく、プロジェクトとしては最初から全部出すぞというつもりでしたから……終わるのに10年くらいかかるんじゃないかという感触もあったんですが(笑)。「それでもなるべく早くユーザーさんに届けたい」という思いとの兼ね合いで選ばれたタイトルが今回のラインアップです。

岡部P:(選定されたタイトルについて)喜んでいただけるとすごくありがたいです。

しんざき:私は大喜びしています……!! ちなみに今のお話は、以前リリースされていた「カプコン アーケード キャビネット」や「カプコン ベルトアクション コレクション」といった過去のタイトルとは全く別の流れで、ということですか?

岡部P:別の流れですね。向こうは向こうで、今回の「アーケードスタジアム」とはまた別の切り口で企画を立てています。「アーカイブ全部やったらどうなんねんプロジェクト」としては社内でもこれが初です。

しんざき:ちなみに今回、10本ずつのパックでの販売ということなんですが、こういう形態もけっこう珍しいですよね。

岡部P:やっぱり全部買ってほしいというのはあるんですが、それだとフル版しか買えないので。年代によって遊んでいたゲームも思い入れも違うだろうということで、世代で分けて収録することにしました。最初はジャンルで分けるとかいろいろな分け方を考えていたんですが、結局世代で分けるのが一番、思い入れのあるゲームがまとまりやすいんじゃないかと。

松田D:あとはある程度まとめて買っていただくことで、ぜひゲームセンターの雰囲気を味わってもらいたいな、という思いもあります。


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