細田守監督の最新作「竜とそばかすの姫」(2021年夏公開)のティーザービジュアルと特報が公開。17歳の女子高生を主人公にしたストーリーが描かれます。
同作の主人公は、幼いころに母を亡くし、心に大きな傷を抱える17歳女子高生のすず。過疎化が進む高知の田舎町で父と暮らしていますが、ある日“もうひとつの現実”と呼ばれる超巨大インターネット空間の仮想世界<U>と出会い、「ベル」というアバターとして注目を集めていきます。そんなベル(すず)の前に<U>の世界で恐れられている竜の姿をした謎の存在が現れるというストーリーになっています。
10代の女子高生を主人公に迎えるのは、「時をかける少女」(2006年)以来15年ぶり。細田監督は「竜とそばかすの姫」について、“ずっと創りたいと思っていた映画”とコメントしており、「今まで様々な作品を創ってきたからこそ、やっと今回実現できるようになりました」と自身の“集大成”となった作品であることを明かしています。
また、「サスペンスの要素もありつつ、一方で、生と死という本質的な大きなテーマもありエンタメ要素の高い映画になっていると思います」と見どころについて言及。「圧倒的な速度で変わっていく世界と、自分たちにとって本当に大切な変わらないもの、それを今作で楽しんでいただければと思います」と呼びかけています。
ネットでは「予告見た感じ 神作の予感しかしない」「田監督の描く電脳世界はワクワクする」「特報のワクワクゾクゾク感…!」「溢れ出るサマーウォーズ感好き!」など特報映像に期待を高める声が寄せられています。
細田守監督コメント全文
この『竜とそばかすの姫』は、“ずっと創りたいと思っていた映画”です。
アニメーション映画監督になる前から、自分もいつかこういう映画が作れたらいいなと思っていたものであり、今まで様々な作品を創ってきたからこそ、やっと今回実現できるようになりました。恋愛やアクション、サスペンスの要素もありつつ、一方で、生と死という本質的な大きなテーマもありエンタメ要素の高い映画になっていると思います。
僕は、若い人が面白く楽しく世界を変革していくのではないかと、インターネット世界を題材にした映画を今までにも創ってきました。インターネットは、誹謗中傷やフェイクニュースなどネガティブな側面も多いですが、人間の可能性を広げるとても良い道具だと思っています。インターネットそのものが変わってきている今、肯定的な未来に通じるような映画ができないかと考えていました。
去年来、普及するのにまだまだ時間がかかると思っていたインターネットを通じた仕事や生活が、常識と共に大きく変化し、未来に10年くらいぐっと近づいた気がしています。今までの常識に捕らわれずどんどん変化している時代の中で、変化していく世界についての映画を創るということに、どこか必然性を感じています。
その一方で、最終的に大事にしないといけないものは変わらないのではないかとも思っています。
私たちが代々受け継いできたものは、世の中が変化し、ツールや常識が変化しても受け継がれていくもの。
それがよりはっきり見えてきているのが今の時代なのかなとも思っています。
圧倒的な速度で変わっていく世界と、自分たちにとって本当に大切な変わらないもの、それを今作で楽しんでいただければと思います。
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ビジュアルには謎の3点アイテムと意味深な言葉。