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顔認証、クレカ通過、QRコード…… 鉄道技術展で示された「近未来の次世代改札機」の世界(2/2 ページ)

「マスクをしていてもOK」これ重要です。

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「Visaのタッチ決済」「QRコード」対応改札も実用化じわじわ

 顔認証改札に加えて、「クレジットカード類でのタッチ決済」「QRコード」で通過できる改札機の開発・導入も進んでいます。

鉄道技術展 改札
高見沢サイバネティックスが展示していた「Visaのタッチ決済」と「QRコード決済」が使える改札機

 「Visaのタッチ決済」に対応する改札は、例えば、2021年4月から南海電鉄で実証実験が行われています。自身が所有するクレジットカード、デビッドカード、プリペイドカードなど「Visaのタッチ決済」対応カードや、それとひも付けたスマホ、ウェアラブル端末(スマートウォッチなど)をかざすことで直接運賃精算できます。事前に購入しておいたデジタルチケットによる改札通過も可能です。

鉄道技術展 改札
「Visaのタッチ決済」+「QRコード」対応改札の様子。展示は実証実験用につき“かざす”場所は別々にある。どこにかざせばいいのか迷いそうだが「リーダーを1つにまとめるのも技術的には可能」とのこと。また、「分けてある方が決済手段を自身で明確に分けられる」という意見もある

 Visaのタッチ決済を使ってみたところ、SuicaやPASMOなどの普及した交通系ICカードと比べると「ゲートが開くまでの時間」がワンテンポ遅いのは少し気になりました。

 もっとも、Visaのタッチ決済は「海外で普及が進んでいる」のが大きな強み。ターゲットはインバウンドです。例えば英国・ロンドンでは地下鉄やバスにVisaのタッチ決済で乗車できます。日本でも2020年末頃から対応カードが増えはじめ、非接触の決済方法としてコンビニなどでも使える範囲が広がっています。

 ゲートが開くまでの速度が遅いと「ラッシュ時に改札口に詰まる。そんなのは使えない」と判断する声は根強いかもしれません。しかし、グローバルで使えるのは大きな魅力。海外渡航者も、自身が海外へ行っても、同じ1枚でそのままピッと使えるのはやはり便利です。

 慣れた交通系ICも使えるし、グローバルでも使える。「1つにまとめられる」し、「選択もできる」。世界で公共交通機関をより利用しやすくなる今後の改札機の進化にも期待です。

大泉勝彦



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