大のアニメ好きが選ぶ“もっと評価されるべき2021年アニメ”ランキングTOP20! 『バック・アロウ』『ゲキドル』ら快作を抑えた1位は?(2/3 ページ)
映画部門には意外な作品もランクイン。
10位:MARS RED(4月〜6月放送)
2021年は『怪物事変』『ぶらどらぶ』『吸血鬼すぐ死ぬ』『ヴィジュアルプリズン』『月とライカと吸血姫』など吸血鬼が登場するアニメが多数ありましたが、同作もその一つ。同名の朗読劇が原作で、大正時代の日本政府が配備した対ヴァンパイア機関を中心に人間とヴァンパイアの数奇な運命が描かれます。
同作で評価されたのは「匂いすら感じられそうな画作りと原作者の藤沢文翁さん自ら監督を務めた音響」から来るこだわりの大正時代描写。また「完璧な構成」な1話や、「全米が泣いた級」の6話など特定話数を神回だったとする振り返りや「2020年代によみがった大正版『薄桜鬼』」というコメントもありました。
9位:チート薬師のスローライフ〜異世界に作ろうドラッグストア〜(7〜9月放送)
同作は、異世界に転生した主人公・レイジが鑑定や創薬のスキルでその世界になかった薬を次々と作り出し、ドラッグストアで困った人たちを助けるファンタジー作品。『スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました』や『真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました』など、2021年に存在感を増した異世界スローライフものの一作です。
「薬師のアニメなのに毒にも薬にもならない! 現代社会に疲れた人間が何も考えずに観るのに最適なアニメ」というコメントからも分かるように、スローライフをうたうアニメらしい気楽さが魅力の同作。『ジュエルペット』シリーズや『プリパラ』シリーズなどのキッズアニメを長年支えてきた佐藤まさふみ監督の「テロップやバンク演出などの定型パターンを活用した巧みなアニメ作りの技」も光る秀作でした。
8位:「やくならマグカップも」シリーズ(4〜6月、10〜12月放送)
岐阜県多治見市にやってきた主人公の姫乃をはじめとする女子高生たちが、陶芸部での活動を通じて陶芸の楽しさを知っていく『やくならマグカップも』。4月から第1期が放送され、10月から第2期『二番窯』が放送されました。
「少女×趣味」はいまや定番ジャンルとなりましたが、その中でも「やや素朴」な同作は少女たちの成長を軸に創作や家族の在り方にまでアプローチした物語と、秀逸な画作りが高評価。30分番組の半分を占める、メインキャストが陶芸や街歩きをする実写パートも「アニメとのシナジーがすごい」「素直に聖地巡礼したくなる楽しさ」と好評でした。
7位:SK∞ エスケーエイト(1〜3月放送)
『Free!』『BANANA FISH』の監督で知られる内海紘子さん初のオリジナル作品となった同作は、スケートボードをモチーフにしたバトルアニメ。「S」というルール無用のレースで、明るいレキと物静かなランガなど個性的なスケーターたちが競い合います。
同作は、2021年の女性向け新作アニメでは屈指の人気作だっただけに「既に評価されているので投票できない」とする声もありました。しかしそれ以上に「バトルありギャグあり友情ありの骨太スケボーストーリーなので男性でも楽しめるのでは」「男性にも、少し大人向けのホビーアニメと思って観てほしい」などコメント付きの投票が多数。またキャラクターでは、子安武人さん自身が「期待を裏切らない子安武人キャラ」と語るほど怪演がマッチしたラスボスの変態スケーター・愛抱夢(アダム)が支持を集めました。
6位:RE-MAIN(7〜9月放送)
2021年は東京2020オリンピックに合わせてか、『灼熱カバディ』『バクテン!!』などアニメでは珍しいスポーツを題材にした作品が豊作でしたが、『RE-MAIN』がそのトップとなりました。同作は交通事故の影響で中学3年間の記憶を失った高校生・清水みなとが、とある約束をきっかけに中学時代に打ち込んでいた水球を再開するところから始まる青春ストーリーです。
水球という多くの人になじみの薄いスポーツを題材にし、さらに記憶喪失の主人公というトリッキーな設定を持ち込みながら1クールでまとめたシリーズ構成が最大の評価点。『TIGER & BUNNY』を手がけた西田征史さんによるもので、「『これで泣かない奴はいないだろ』という具合の、最後の瞬間のために丁寧に作り込まれた物語」「前半の物語が好きなほどつらい中盤を越えて、それでも前に進んでいく終盤の輝きを見届けてほしい」といったコメントが寄せられました。
5位:セブンナイツ レボリューション -英雄の継承者-(4〜6月放送)
『セブンナイツレボリューション -英雄の継承者-』は、スマートフォン用ゲーム『セブンナイツ』が原作ですが、本編の遠い未来を描いたオリジナルストーリー。英雄の力を持つ<継承者>たちの頂点に立つ集団<セブンナイツ>の戦いを描かれます。
「燃えと萌えを両立した王道ファンタジーアニメ」と完成度の高さがたたえられながらも、「手料理がなぜか全てコロッケになってしまうメインヒロインなど愛嬌(あいきょう)もたくさん」あったという同作。放送中に印象的だったゲーム版CMのうたい文句「壮大な冒険に期待しなさい!」に恥じない、壮大な面白さで楽しませてくれました。
4位:バック・アロウ(1〜6月放送放送)
『バック・アロウ』は巨大な壁に囲まれた大地・リンガリンドを舞台にしたロボットアニメ。『スクライド』や『コードギアス 反逆のルルーシュ』の谷口悟朗さんが監督を、『天元突破グレンラガン』や『キルラキル』の中島かずきさんがシリーズ構成や全話脚本を務めました。
2クールにわたった同作について、ネット上では第1クールで視聴を断念したとする声も見られますが、本アンケートでは多くの投票者が「中盤からの面白さ、燃えっぷりが異常」「(終盤における)軍師管理大元帥があまりにかっこいい」と第2クールからの盛り上がりを評価しました。
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