虹の橋を渡ったワンコが「ストリートビューに写っていた」、と飼い主さんがTwitterに投稿し、胸を打つその内容は多くの反響を呼びました。3月4日時点で1万7000件を超えるリツイート、23万9000件を超える“いいね”を記録しています。
投稿主さんはある日、何げなくストリートビューで2021年の末に虹の橋を渡った愛犬「じん」くんの散歩コースを見ていました。すると思いがけず、まだ元気に散歩をしていたころのじんくんの姿が映っていることに気付いたそうです。
じんくんは奈良のお寺で生まれた野犬の子で、16年前に保護されて投稿主さん宅にやってきた男の子です。先天性の聴覚障害を抱えながらも、先住の甲斐犬「ももこ」ちゃんと投稿主さんの愛情に包まれて暮らしていました。
2017年7月にももこちゃんが虹の橋を渡り、その後じんくんにも少しずつ老衰が見られるように。寝たきりになり、あまり食べ物も口にしなくなり、少しずつ体重は落ちていく中でも、穏やかに投稿主さんに寄りそって日々を過ごしていたじんくん。2021年12月20日にそのときを迎え、“秘密結社老犬倶楽部天国支部”へ移籍したそうです。
投稿主さんたちに見守られ、最期は静かに息を引き取ったというじんくん。投稿主さんもじんくんのために手を尽くし、やり残したことはないといいます。しかし今までずっと一緒にいた存在がいなくなってしまうと、どうしても言葉にできない寂しさがあることでしょう。
まだ寂しさが癒えないだろう投稿主さんの元に訪れた、今回のストリートビューでのじんくんとの再開。なんだかこれは偶然ではなく、じんくんがストリートビューごしに天国から会いに来てくれたような、何かを伝えに来てくれたような気がしてしまいます。
こちらのツイートには、「私も亡くなった飼い猫がまだ野良猫だった時が何箇所かに映っていて涙が止まりませんでした」「ももさんのツイート見て私もすぐ探したら私も昨年11月に看取った愛犬と散歩してるのが写ってました。」といった、たくさんのコメントが寄せられています。ストリートビューで大事な人や動物に会えた経験がある人、そして今回のツイートがきっかけで会えた人たちからのコメントは、見ているだけで胸がいっぱいになります。
投稿主のむらかみかづをさんはフォトグラファーで、Twitter(@momodog22)に、ありし日の2匹やカエル、風景などの写真を投稿しています。
また、ももこちゃんとじんくんの出会いからの9年間をつづったフォトエッセイ『ももとじん 小さな甲斐犬と耳の聴こえない雑種犬』が販売中です。
画像提供:もも(@momodog22)さん
(三日月 影狼)
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