集英社のWeb媒体「よみタイ」で第5話まで連載され、抗議の声を受け打ち切りとなっていたノンフィクションコミック『「神様」のいる家で育ちました〜宗教2世な私たち〜』が文藝春秋から10月6日に出版されます。価格は1100円。
同作は宗教2世当事者への取材を元に執筆されたものでしたが、第5話の掲載後間もなく公開停止に。よみタイ編集部は「あたかも教団・教義の反社会性が主人公の苦悩の元凶であるかのような描き方をしている箇所がありました」「結果として特定の宗教や団体の信者やその信仰心を傷つけるものになっていたことは否めません」として謝罪。その後、連載打ち切りが発表されました。
今回の単行本化は作者の元に寄せられた「終わらせないで」の声に支えられて実現したものとのこと。著者の菊池真理子さんは「当初は別媒体で連載していましたが、宗教団体からの抗議をきっかけに休止となり、一度は消えかけた作品です。SNSでの応援の声にも励まされました。諦めずに進めたのは取材にご協力くださった方たちと、読者の皆様のおかげです」と、関係者や支持者に感謝のコメントを発表しています。
単行本は著者を含む、7人の宗教2世たちを漫画化した内容に。全144ページで、連載中に発表された原稿に加え、未発表作・描き下ろし計45ページを収録します。
著者コメント全文
このたび 「『神様』のいる家で育ちました 〜宗教2世な私たち〜」を、出版していただけることとなりました。様々な宗教の2世に取材し、これまで語られることのなかった、親が信仰を持つ方たちの半生を描いたノンフィクションコミックです。当初は別媒体で連載していましたが、宗教団体からの抗議をきっかけに休止となり、一度は消えかけた作品です。 SNSでの応援の声にも励まされました。諦めずに進めたのは取材にご協力くださった方たちと、読者の皆様のおかげです。
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宗教戦争不可避。