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2022年10月22日

ペットにかかる医療費用を知っていますか？　ケガや病気……経験者に聞く医療費の実態【第1回：猫編】

愛するペットを守るため。

[かのん，ねとらぼ] PC用表示関連情報

　大事な家族の一員であるペットのケガや病気で動物病院へ――。そこで支払う額の多さに、驚く飼い主もいるのではないでしょうか。動物病院は自由診療のためかかる費用は病院によって幅があり、ともすれば治療を諦めざるを得ないほどの高額になることも。近年、COVID-19（新型コロナウイルス感染症）の影響でペットを飼う人が増加していますが、動物は大切な1つの“命”。ブームに乗って安易に迎えるのではなく、医療費などかかる費用も考慮に入れ、慎重を期さなければなりません。

　平成27年に日本獣医師会が実施した「家庭飼育動物（犬・猫）の飼育者意識調査」では、ひと月に1家庭で犬／猫にかける医療費の平均は、大型犬：9281円、中型犬：8183円、小型犬：8217円、超小型犬：7435円、猫：6991円となっています。これにプラスして突発的なケガや病気ではその都度万単位の金額がかかることも。これからペットを迎える人は医療費に関しても十分に熟慮を重ねたうえで迎えるべきでしょう。

　そこでねとらぼ生物部では、ペットの医療費に関するアンケートを実施。症例や費用、またペット医療保険の加入の有無や医療費に対する心構えなど、集まった回答を紹介していきます。

第1回「猫」

肥大性心筋症／ユキゾウさんと暮らす「ぴの」ちゃん（メインクーン）

――かかった病気やケガの名称

　肥大性心筋症……心筋が分厚くなってしまうことで心室が狭くなり、心臓がうまく膨らめず、十分な血液を送ることができなくなる病気、呼吸困難などを引き起こすことも

――通院時の年齢

　10歳

――通院期間

　2020年から現在も通院中

――トータルでかかった医療費

　投薬で月間1万円前後、年2回の健診5万円

――ペット医療保険加入の有無

　非加入だった

――これからペットを迎える人・ペットがいる人への医療費についてのアドバイス

　犬種猫種ごとの疾患に詳しいかかりつけ医を見つけるのと、保険は入っておいた方がいいです

ぴのちゃん

肥満細胞腫／ぽんさんと暮らす「しじみ」ちゃん（ミックス）

――かかった病気やケガの名称

　肥満細胞腫……肥満細胞と呼ばれる細胞由来の悪性腫瘍、皮膚や内臓（脾臓や消化管）などに発生するタイプが多くみられる

――通院時の年齢

　8歳

――通院期間

　4カ月

――トータルでかかった医療費

　70万

――ペット医療保険加入の有無

　加入していた

――これからペットを迎える人・ペットがいる人への医療費についてのアドバイス

　絶対に保険に入っていた方がいいのと、小さなイボでもがん化する可能性があるので気付いたときに病院で診てもらった方がいいです。切除手術の5万円をケチると70万になって返ってきます

しじみちゃん

慢性腎臓病／「すえ」ちゃん（ミックス）

――かかった病気やケガの名称

　慢性腎臓病……3カ月以上の長期間にわたり、腎機能が進行性に低下していく死亡率の高い病気

――通院時の年齢

　12歳

――通院期間

　約3年

――トータルでかかった医療費

　40～50万円ほど

――ペット医療保険加入の有無

　加入していた

――これからペットを迎える人・ペットがいる人への医療費についてのアドバイス

　保険は入っておくことをお勧めしたいです

すえちゃん

膀胱移行上皮がん／さとるんさんと暮らす「あめ」ちゃん（雑種）

――かかった病気やケガの名称

　膀胱移行上皮がん……膀胱などの尿路にできやすい、悪性の腫瘍。膀胱炎と症状が似ているために発見が遅れることも

――通院時の年齢

　7歳

――通院期間

　1カ月

――トータルでかかった医療費

　32万円ほど

――ペット医療保険加入の有無

　加入していた

――これからペットを迎える人・ペットがいる人への医療費についてのアドバイス

　お金の問題で大切なペットの命を助けられないという事態を避けるためにもペット医療保険加入をオススメします

あめちゃん

糖尿病／「うな」ちゃん（ミックス）

――かかった病気やケガの名称

　糖尿病……インスリンが足りない、もしくは正常に働かないことにより、血中の糖が増える病気。さまざまな臓器に障害が起こることも

――通院時の年齢

　12歳

――通院期間

　1年9カ月

――トータルでかかった医療費

　24万6510円

――ペット医療保険加入の有無

　非加入だった

――これからペットを迎える人・ペットがいる人への医療費についてのアドバイス

　ペット保険は加入していますが、申請が面倒で結局活用せず……痛いですが支払える金額なので、全額支払ってます。保険は安さよりも使いやすさを重視すべきだと思います

うなちゃん

前十字靭帯断裂／おきめさんと暮らす「ジョイ」ちゃん（雑種）

――かかった病気やケガの名称

　前十字靭帯断裂……膝の部分にある十字型の靭帯が断裂する症状、猫にはまれ。膝関節が不安定になり、足を引きずることも

――通院時の年齢

　2歳

――通院期間

　約3カ月

――トータルでかかった医療費

　14万9740円

――ペット医療保険加入の有無

　非加入だった

――これからペットを迎える人・ペットがいる人への医療費についてのアドバイス

　うちの子は若いし病気もせず健康だから保険に入らなくても良いと考えがちですが、生き物ですから急にケガをしたり病気を発症することもあるし、年をとると必ずどこか悪くなり通院する事が増えるのでペット医療保険に入っておくのは未来のペットと自分の為だと、17年猫と暮らしていると実感します

ジョイちゃん

※医療費の金額に関しては、それぞれ個々の状態や通院した動物病院によって変動があるため、あくまで参考としてご覧ください

ペット医療保険について

　日本でペット保険が誕生したのは1995年。その歴史は20年ほどです。それまでのペット医療には公的制度がなく、飼い主が医療費を全額負担しているという状況でした。医療保険の誕生は飼い主の経済的負担の救いになったのではないでしょうか。しかしながら疾患、ペット種によっては対象外であったり、手続きの煩雑さに申請をしなかったり……ただやみくもに加入すればいいというわけでありません。保険に加入するのであれば自分のペットに合ったものをしっかりと調べること、加入しないのであれば医療費を貯金する・積み立てるなどの対策が必要となってくるといえるでしょう。