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32歳ですい臓がん“ステージ4”YouTuber、クラファン中止を発表 批判ある中で「幸せにするという前提が崩れれば意味がない」(1/2 ページ)

「みずきを幸せにしないクラファンは意味がない」と判断。

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 軽キャンピングカーで日本一周を目指していたYouTuberの「sunny journey〜サニージャーニー〜」が21日にYouTubeチャンネルを更新。すい臓がんの“ステージ4”であることを告白したみずきさんの治療費を募るクラウドファンディングを中止すると発表しました。

サニージャーニー
左がみずきさん、右がみずきさんの婚約者のこうへいさん(画像はYouTube「sunny journey〜サニージャーニー〜」の動画から)

 「sunny journey〜サニージャーニー〜」は、元保育士のこうへいさんと婚約者のみずきさんが47都道府県制覇を目指して旅する様子を投稿するYouTubeチャンネル(11月22日時点で登録者数21万1000人)。しかし、旅を続けている途中、みずきさんが体調を崩して病院に行ったところ、すい臓がんの中でも珍しい膵腺房細胞がんであることが判明し、旅の中断を発表しました。

 医師は、みずきさんの余命について「このまま何もしなければ、あと4カ月」「抗がん剤治療した場合は長くて2年」と宣告。ただ、宣告以上に生きる人も多くおり、2人はみずきさんが生きていくための治療費として、クラウドファンディングを始めることを発表していました。

 多くの応援が寄せられた一方、一部から批判もあり、なかでも、みずきさんが一番傷ついたのは治療費のために、こうへいさんに「働け」という声が出てきたことだったそうです。

 批判に対し、みずきさんは「こうへい君ほど働き者で、怠けることを知らず、真面目でという方は本当に周りでは『これ以上の方は見たことない』というくらい」と返答。YouTuberの仕事は、動画撮影や編集にとどまらず、企業とのやりとりなどさまざまな作業があり、こうへいさんが休みなく作業や勉強を一生懸命ずっと続けてきた姿を近くで見続けてきたと明かしました。

 他の仕事を選ぶことについては、収入面や一緒にいられる時間を考慮してもメリットがないとし、YouTuberを続けていくという判断に。ただ、「誰もYouTube見なくなったら当然仕事を探します」とも説明しています。なお、こうへいさんは元保育士でしたが、当時手取りが15〜16万ほどでサービス残業が多かったことから、みずきさんを養いながら保育士の仕事をすることは現実的に厳しいとも過去の動画で明かしていました。

 こうへいさん自身は、批判が出てくるだろうことは予想済みで、それでもみずきさんのためにクラウドファンディングの準備を進めていたとのこと。しかし、ある日みずきさんが浮かない顔をしていたため話を聞くと、彼女を幸せにするための支援金だったとしても、批判もある中で「こんな風に(お金を)使ったら何か言われるかな」とか「これをやったら贅沢すぎるかな」と考えて、思う存分楽しめなくなるかもしれないと言われたそうです。その結果、みずきを幸せにするという大前提が崩れてしまえばクラウドファンディングには意味がないと考え、2人は中止を決断しました。

 クラウドファンディングは中止しますが、多くの支援したいという声もあり、代わりにクリエイターとして支援するための窓口を開設することも発表。支援金は、医療費や旅行、飲食など「みずきが幸せになるためのありとあらゆることに使わせていただきます。何に使われてもかまわないよという方だけ、ご支援いただければ」と話した上で、何よりの応援は彼らが投稿した動画を再生してくれることだと伝えました。

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