心がほっこりする日常の一場面を切り取ったツイートを、イラストともにご紹介する企画「すてきな実話」。今回は仕立て直しに出されたネクタイにまつわる、とてもすてきなエピソードのお話です。
どうしても直してほしかった
ボロボロに擦り切れたネクタイが届いた。60代の男性から「なんとかこのネクタイを結びたい」と。手を尽くして仕立て直し、お届けした。数日後。お礼のTELがあった。「ありがとう。去年亡くなった妻からもう1度プレゼントされたようで嬉しかった」職人冥利に尽きる。また、この仕事を誇らしく思えた。
(しゃくさんのツイートより)
笏本縫製の代表取締役、しゃく(@shakunone)さんのお話。ある日のこと、60代の男性から「なんとかこのネクタイを結びたい、直してください」と、ボロボロにすり切れたネクタイが届きました。普通なら「新しいものを買い直してください」と伝えるレベルだったそうです。
男性の強い思い入れを感じたしゃくさんは手を尽くしてネクタイを仕立て直し、返送したところ、男性からお礼の電話が掛かってきたそうです。「去年亡くなった妻から、もう一度プレゼントされたようでうれしかった」という言葉を受けて、しゃくさんは「職人冥利に尽きる」と、自身の仕事を誇らしく思ったといいます。
妻からプレゼントされたネクタイをもう一度結びたい、という男性の気持ちに、見事応えられた職人としての技術。「ボロボロにすり切れた」という言葉からは、非常に難しい大仕事であっただろうことも伺えますね。どのようにネクタイを仕立て直していったのかは、笏本縫製のブログに詳しく書かれています。
このツイートには「お客様が修理を依頼した説明が短いのだけど心にグッときて泣きそう。短い文章に溢れる思いは計り知れず…感動しました。」「こういうお話を聞いて感動すると原点に立ち返り、大切なことはなにかをおかげさまで再認識できます」「ものづくりって、人のことを思うことなんだなって本当に思う…」など、ネクタイのエピソードに対する感動の声が寄せられています。
記事:たけしな竜美(@t23_tksn)
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