米ミュージシャンのカーディ・Bが4月10日(現地時間)、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世が子どもに自分の舌を吸うよう求める動画がSNSで拡散されたことを受け、両親らに向け注意を喚起しました。ダライ・ラマ14世は同日、SNSの公式アカウントで当該動画について謝罪しています。
SNSで拡散された動画は、2023年2月にチベットで催された集会において、ダライ・ラマ14世が抱擁した少年の唇にキスをしたあと、自身の舌を出してそれを吸うように求めているもの。
ダライ・ラマ14世のSNS公式アカウントは、「最近、幼い少年がダライ・ラマ法王に抱擁してもよいか尋ねたときの動画が出回っています。法王は、少年と家族、そして世界中友人たちへ、自分の言葉で傷つけたかもしれないことについて謝りたいと願っています」と公式に認めて謝罪。続けて「法王は、公の場やカメラの前でさえも、無邪気に遊び半分に会う人をからかうことがあるのです」と児童への性的虐待ではなく遊び心であったと釈明し、「彼はこのことを後悔しています」と結びました。
カーディ・BはTwitter上で、「この世界は略奪者であふれています。彼らは罪のない者を食い物にします。最も気づかれない人たち、私たちの子どもたちです。略奪者は隣人や、学校の先生、お金や権力を持った人や、教会にもいるかもしれません。常に子どもたちと、境界線や、人にさせるべきではないことについて話をしましょう」と言葉をにごすことなくツイート。虐待に手を出す人は身近ないたるところに存在する可能性があり、子どもたちの身を守るため、他人に越えさせるべきではない一線について繰り返し言い聞かせておくべきと述べました。
カーディ・Bのツイートには、「このことに対し発言する人がいてくれてうれしい」「ついに言ってくれる人が現れた!」「特に教会で神の背後に隠れているやつらは、神に対する裏切り者だ」「親戚に抱擁することを強要したりせず、彼らがやりたくなければ子どもたちに“ノー”と言ったり失礼な態度にすることを許しましょう。他人を喜ばせ心地よくさせるのではなく、自立させましょう」など、特に立場のある大人からの児童虐待事件へ明確な発言をしてくれるセレブが現れたことに喜ぶ声や、カーディ・Bのツイートに賛同し、再度子どもたちを危険から守る方法について述べる声などが寄せられました。
カーディ・Bはこれら賛同の声を受けて再度ツイート。「私が受けたサポートは、美しいものでもあります。このことについて話したいという気持ちはずっと胸の奥底にあって、昨夜友人とも話していて、そして今朝ダライ・ラマの事件が起きたのです」と支持する声へ感謝し、一部の批判コメントについても「私を攻撃している人は自己投影しているだけ」とけん制しています。
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