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映画「バービー」公式、“原爆ミーム”に「忘れられない夏になる」と反応 謝罪でも批判止まず、日本で再発防止策求めるオンライン署名開始(1/2 ページ)

オンライン署名サイト「Change.org」で署名活動が始まった。

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 映画「バービー」公式X(Twitter)アカウントが、原爆を軽視しているとみられるネットミームに好意的な反応をした件(関連記事)を受け、オンライン署名サイト「Change.org」で署名活動が始まった。記事執筆時点ですでに1万5000件超の署名が集まっている。

バービー 原爆ネットミーム Change.org (c)2023 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.

 署名の発信者は「広島・長崎を忘れない 市民有志」。米ワーナー・ブラザースが現地時間7月31日、各メディア向けの声明で謝罪し、批判を受けた投稿を削除(※)したことを受け、同発信者はその素早い対応を歓迎するとしつつも、以下のように疑問提起している。

※ネットミームに好意的な反応をした投稿は複数あり、大きな爆発を背景に「バービー」の主人公たちが自動車で走り抜ける画像の投稿に対しての反応のみ、いまだ削除されていない

 「原爆投下被害の軽視や誤った認識が社会にいまだ数多く存在するということが分かった以上、米ワーナー・ブラザースによるメディアに対する謝罪とツイートの削除だけでは不十分ではないかと考えます」

 同発信者は「バービー」の配給会社ワーナー・ブラザーズ、「オッペンハイマー」の配給会社ユニバーサル・ピクチャーズに以下の対応を求める方針だ。

  1. (ワーナー・ブラザーズに対して)原爆の合成画像に好意的なリアクションをしたことをSNSで謝罪すること
  2. #Barbenheimerというハッシュタグの使用を控え、原爆を揶揄(やゆ)するような画像の作成・使用禁止を求める声明を出すこと
  3. SNS運用での再発防止策を実施すること(ガイドラインなどで規定を設けること)

 同発信者は「原爆投下の事実と被ばく者の苦しみを消費しないでーーー」として、「被ばく者の方々がこれを見ると思うと、胸が潰れる思いです。核兵器廃絶を求め行動してきた日本に住む私たちは、現状の改善を求め、署名を集めます。ご賛同いただける方、ぜひご署名ください」と協力を呼びかけている。

公式が原爆ネットミームに「忘れられない夏になりそうだ」と反応

 問題となっているのは、アメリカではともに7月21日に公開された、グレタ・ガーウィグ監督「バービー」(ワーナー・ブラザース配給)と、クリストファー・ノーラン監督「オッペンハイマー」(ユニバーサル・ピクチャーズ配給)をめぐるネットミーム。「バービー」は着せ替え人形バービーを題材とした実写映画で、「オッペンハイマー」は「原爆の父」として知られる理論物理学者のロバート・オッペンハイマーを描いた作品だ。

 海外のSNS上では6月ごろから、対照的な両作品の同日公開を受け、それぞれのタイトルをもじった「バーベンハイマー(Barbenheimer)」が流行。「バービー」の登場人物であるバービー(マーゴット・ロビー)やケン(ライアン・ゴズリング)の後ろで、ピンク色のキノコ雲が立ち上がっていたり、大爆発が起きていたりする画像など、ネットミームや二次創作が多数投稿されていた(※)。

※注目を集めた投稿の一部はすでに削除されている。日本からの批判や抗議の声、米ワーナー・ブラザースの謝罪などを受けたものとみられる

 特に日本国内で批判や抗議の声が上がったのは、「バービー」の公式Xアカウントが複数のネットミームに好意的に反応したことだ。例えば、燃えているようなビーチを背景に、オッペンハイマー(キリアン・マーフィー)がバービーを肩で持ち上げる「バーベンハイマーのポスター」として投稿されたポスター風の画像に対して、「忘れられない夏になりそうだ」と、ハートの絵文字混じりで返信している。

バービー 原爆ネットミーム Change.org 画像はXより ※「バービー」公式Xによる該当投稿はすでに削除されている

 ワーナー ブラザース ジャパンは7月31日、このような声を受け、同社の公式Xで「映画『バービー』のSNS投稿について」と題した声明文を発表。「バービー」の公式Xによる該当投稿について、「極めて遺憾なものと考えており、この事態を重く受け止め、アメリカ本社に然るべき対応を求めています」として謝罪した(関連記事)。

 また、米ワーナー・ブラザースは現地時間7月31日、米メディア「Deadline」などに声明を送ったと明らかになった。Deadlineの報道によると、ワーナー・ブラザースの映画グループが送った声明は、「ワーナー・ブラザースは、最近の無神経なソーシャルメディアへの関与を遺憾に思います。スタジオから心からの謝罪を表明します」と、遺憾と謝罪の意を示すものだったという(関連記事)。

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