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赤ちゃんの顔は逆さから見てもかわいいと知覚できるという研究結果を四天王寺大学と大阪大学の研究グループが発表しました。研究成果は9月4日から、学術誌「Perception」のオンライン早期公開版に掲載されています。
これまでの研究では、大人の顔は上下逆さになると、顔の認識や人物の同定が難しくなるとされていました。しかしこの研究では、赤ちゃんの顔の特徴である「かわいさ」は、上下逆さまにしても変化なく感じ取れることが確認されたといいます。
研究グループの実験では、コンピュータで合成された赤ちゃんの顔の画像を正立または倒立させた状態で約300人に見せ、「かわいさ」を評定してもらいました。その結果、顔の向きによる評定値の差は認められなかったとしています。赤ちゃんの顔は逆さまでもそうでなくても、同じように「かわいい」と感じることが示されています。
研究チームは、赤ちゃんの顔の「かわいさ」は輪郭の丸さや目の大きさなど、特定のパーツの特徴に基づいて知覚されるとしています。大人の顔の魅力はパーツ間の位置関係によって決まるとされているので、違うルールが適用されているようです。
研究チームは研究成果の意義として、ロボットやイラストの制作において「かわいい」と感じるデザインをしたい場合は、顔パーツの配置を工夫するよりも、「かわいい」と感じられる要素の組み合わせるのがよいと提案しています。
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