「蒸気船ウィリー」(1928年)のミッキーマウスが2024年1月1日に著作権が消滅し、パプリックドメインに。同日、待ち構えていたようにミッキーマウスを主役としたホラー映画やホラーゲームの予告編が続々公開されました。
ミッキー、シリアルキラーになる
今回著作権が切れたのは、あくまでも「蒸気船ウィリー」に登場するミッキーマウス限定。近年よく見るカラーで手袋をし、白目のあるミッキーマウスはまだ著作権が続いています。そのため早速予告編が公開された映画とゲームに登場するのは黒い目に手袋なしのミッキーマウスのみとなっています。
史上初のミッキーマウスが登場するホラー映画「MICKEY'S MOUSE TRAP(邦訳:ミッキーのネズミ捕り)」の予告編で見られるのは、「夜中にアミューズメントパークでサプライズバースデーパーティーを開く若者たち」「静かに上映される「『蒸気船ウィリー」「しわくちゃのミッキーマウスのフルフェースマスク」といったベタなホラー定番設定の数々。
もうそれだけで不穏な素材が立て続けに登場するなか、若者たちは異様にガタイの良いミッキーマウスによって次々と殺されていく……という期待を裏切らない王道展開となる見込みです。画面には「楽しみの場」「友達の場」「狩りの場」「ネズミが出た」と赤字でテロップが表示され、ゆっくりこちらに目線を向けるミッキーの手にはナイフが握られています。みんなのミッキーが本当にみんなのミッキーになった結果こんなことに……。
3月公開予定である同作の予告編コメント欄には、「彼らは脚本を書いてキャスティングし、撮影して編集して、公開が解禁になるのを待ってたんだな。何かもう別格」とそのスピード感や執念に感服する声や、「ミッキーマウスのホラー映画が今日発表されるかどうか、家族と賭けてたんだよな……」と「蒸気船ウィリー」がパブリックドメインになる日にミッキーマウスのパロディー作品が発表されることを予想していたといった声が多数寄せられています。
ミッキー、ホラーゲームになる
また、ゲーム制作会社「Nightmare Forge Games」はミッキーマウスが登場するホラーゲームの制作を、やはり1日に発表。地下でネズミが異常発生したと報告を受けて駆除に向かったことろ、現場ではもっと邪悪な“何か”が誕生していた設定とされています。“何か”とは、もう、誰が見ても一目瞭然の“何か”で、オリジナルのかわいさは一掃され、見事に不吉な雰囲気だけが漂っています。
同作に関しては場外トラブルもあり、当初「Infestation 88」というタイトルでしたが、「88」はナチスの指導者ヒトラーを礼さんする「ハイル・ヒトラー」の隠語であるとの指摘を受け、「Infestatin: Origins」へ変更するといった一幕も。
同社はX(Twitter)に「私たちのゲーム『Infestation 88』は1980年代を舞台にしており、ゲームのアートワークやロゴのデザインが左右対称になることから1988年が選ばれました。不幸にも私たちは“88”という数字の持つ他の意味を知りませんでした。しかしこのことを学び、ゲーム名を『Infestatin: Origins』に変更いたします。私たちの無知をお詫びするとともに早急に対処できるようご指摘いただいたことを感謝しております!」と投稿しています。
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