のどかな沖縄を舞台に、自衛隊所属のシングルファーザーと何かに目覚めてしまった中学生の娘の少し変わったファミリーコメディーを描いたマンガ『なんくるなんない!』に、「予想してた斜め上の展開」「思いがけない展開で笑いました」などの声が寄せられています。
『水曜日のシネマ』の野原多央さん(@tao_nhr)が「月刊!スピリッツ」で2023年から連載中の同作は、2023年12月にコミックス1巻が刊行。同月には野原さんのXでも「娘に訪れた思春期がとんでもなかった話」として第1話が公開され、5万のいいねと1800万回を越えるインプレッションを獲得しています。
本記事では、野原多央さんへのインタビューと併せて、マンガ本編を掲載します。
『なんくるなんない!』作品紹介
卵を割れば黄身が3つ、魔よけとして屋根に置いたシーサーの首がもげるなど、朝から不可解な現象が起こることをいぶかしく感じる一人の男性。しかし、本当に不可解なのは年頃の娘でした――。
自衛隊所属の元空挺レンジャーでシングルファーザーの比嘉雷吉は、超現実主義で融通が利かない頑固者。そんな雷吉は、最近様子がおかしい女子中学生の娘・ハルコに気を揉みます。
成長していく娘の力になりたいものの、どこか配慮に欠けた父の言葉を素直に受け止められず、反抗してしまうハルコ。「これが……思春期ってやつか―――」とどう接すればよいのか分からず苦悩する雷吉でしたが、一方で、ほんの少し前まで娘と言い争っていた部屋が、荒れている様に気が付きます。
台風が迫っていることから、突風でも入ってきたのだろうとハルコを学校に送る車中で見立てを伝える際にもこっそり起こる不可解な現象。物語はその後、雷吉の元に学校から突然の呼び出しが入ります。
ハルコのリュックを勝手に物色していたクラスメートに激高し、気付いたら椅子を投げてクラスメートにけがを負わせてしまったとのこと。急いで学校に駆け付けるも、「わざとやったんじゃない」「自分でも分からない」と説明するハルコに「わからないわけないだろう」とつい怒鳴ってしまう雷吉。そんな父親に、ハルコも激高したその瞬間、部屋の蛍光灯が全て破裂するのでした。
部屋から飛び出していってしまったハルコを探す中、これまでのことを思い返しながら、娘のことがわからなくなってしまったと思い悩む雷吉。先日の言い争いの中で、ハルコに起こっていた変化を思い出しながら、台風の中を歩くハルコを見つけます。
そこでようやく、娘の成長を喜んでいることと、思春期の娘と向き合っていく覚悟を伝える雷吉。しかし、ハルコの悩みは思春期だから、という簡単な話ではないことがハルコから明かされます。「あたしサイキックっぽい」と――。
のどかな沖縄を舞台に、ある日突然制御できないサイキック能力に目覚めたハルコと、自衛隊所属のシングルファーザー雷吉のファミリーコメディー。父娘の歯がゆい関係に、サイキックという超能力設定を加えた同作の展開が楽しみです。
『なんくるなんない!』作者・野原多央インタビュー
――― 父娘の物語かと思って読み始めると、サイキックアクションが展開され意表を突かれました。これは父娘の物語……?
大丈夫です、『なんくるなんない!』は父娘のお話です。
サイキックという異能が出てきますが、ファミリーコメディーとして構想を立てています。
元々、「思春期で自身も周りも振り回してしまう娘×昭和の頑固親父」を描きたい、というのがあり、物足りないのでサイキックという飛び道具を入れました。
――― 制作で特に力を入れたところ、こだわったポイントは?
Xで公開された1話で言うなら、「面白い」より「面白そう」を大事にしてネームを切りました。
キッチリとした「問題定義→解決」を描くよりも、予想を裏切り、ラストページで「面白そう」だと予感してもらいたい……。『なんくるなんない!』1巻を通しても、そのようなチャレンジングな作りになっています。
――― ご自身の中で雷吉、ハルコはどんなキャラクターでしょうか?
雷吉は映画「96時間」のリーアム・ニーソンで、ハルコは映画「キック・アス」に出てくるヒットガールです。
――― うれしかった読者からの反応・感想などありましたら、お教えいただけますと幸いです
キャラクターたちを好きだと言ってもらえたり、彼らのご意見いただくのはうれしいです。
子どもサイドと大人サイドでいただく意見がパックリ分かれるのですが、そこも含めてありがたく拝見しております。
――― 読者へのメッセージをお願いします
2巻からは登場キャラクターも増え、グンと物語が進みます。
沖縄という特殊な場所で、絡み合う自衛隊・米軍・子どもたち――。
それぞれの想いや立場が交錯する中、ハルコたちは元気いっぱい! ドッタンバッタン大騒ぎ、となる予定です。楽しみに!
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本記事は制作段階でChatGPT等の生成系AIサービスを利用していますが、文責は編集部に帰属します。
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