オスカー俳優のハル・ベリーが3月25日に開催されたイベントで、パートナーとの性生活にまで触れながら、自身の更年期障害を知ることとなった少し不思議な出来事を語りました。現在57歳のハルは自身に更年期が訪れる以前、更年期障害は自身には関係ないものと軽く捉えて考えていたといいます。
「更年期障害もコントロールできる」 過去の自分を反省
クリエイターや各業界の第一人者が現代の緊急な問題について議論するイベント「A Day of Unreasonable Conversation」へ登壇したハルは、「まず第一に、私の自我は(更年期障害を)スキップすると言っていた」と楽観的だった過去の自分自身について表現。米大統領夫人(ファーストレディー)のジル・バイデン博士を相手に自身の経験を赤裸々にシェアしました。
「私はとても元気。私は健康。20歳のときからインスリン注射をやめて糖尿病をコントロールしてきた。だから更年期障害も管理できる。(更年期障害は)全部省略させてもらおう」と考え、更年期障害も自己管理だけで乗り越えられるものと考えていたといい、当時の自分を「無知だった」と自省しています。
現にハルは若くして糖尿病と診断されてから、糖質をカットした非常にストイックな食生活とハードな運動を続けていることで知られています。57歳の今もシャープな体形を保ち、日々こなしている運動量はトレーナーが驚くほどのものとのこと。そんな彼女が身体の管理に強い自信を持つことは自然な流れのように思われますが、更年期障害は彼女が考えていたようなものとは全く違うもので「そのときは無知だった」と振り返っています。
性交後に激痛→性病検査は陰性 更年期障害の意外な始まり
ハルは54歳のときにミュージシャンのヴァン・ハントと出会い、交際をスタート。ある日、性行為のあと「剃刀の刃が膣に入ってる感じ」と表現する激痛が走り、婦人科へ駆け込むことに。すると診察した男性医師は「君は僕が見た中で最悪のヘルペスだ」と告げたとのこと。それを聞いてハルは「ヘルペス? 私はヘルペスなんて持ってませんよ! って感じだった」と非常に驚いたといいます。
ハルはこのことをすぐにヴァンへ伝え、2人は性感染症(STD)検査を受けましたが結果は陰性。「あとから考えると、あれが更年期障害の症状だったんです」と更年期障害により、膣内が乾燥したことで性交痛を感じたのだと指摘したハル。
「主治医は何の知識もなく、私のために何の準備もしてくれませんでした」と医師の助けもなく更年期を乗り越えることになった彼女は、「これは大変。自分のプラットフォームを使わなくっちゃ」と自身の知名度を最大限に利用して、「他の女性たちのために変化を起こす」ことを決めたとのこと。そして会場へ向け、社会や文化が更年期の女性たちに向ける固定観念を変える手助けをしてほしいとして、更年期や閉経を迎えた女性を“もう終わり”だと捉えるような社会の風潮を変えたいと訴えました。
開けっぴろげな体験談に一部からは反発も「私たちは1人じゃない」と好評
今回、とても個人的なエピソードをあっけらかんと共有してくれたハルですが、彼女は「それが他の女性の助けになるのなら、全然恥ずかしくない」と公表する意図も明かしています。
ハルはこのイベントで更年期障害について語ったことを自身のInstagramで重ねてシェア。「なぜこんな情報を公共の場で聞かなければならないんだ?」など、一部からはあまりにも個人的な情報に過ぎるといった声もあるものの、多くは「あなたの励ましで、肩の力が抜けたように感じる」「私たちは1人じゃないって教えてくれてありがとう」とハルの言葉に勇気づけられたという声や、「更年期障害が私にどんな影響を及ぼしているのか、どこかで話せないかなあ。もう、言いたいことは山ほどあるのに」など、更年期障害について話をする機会がもっと必要だと主張し、ハルの活動に賛同する声を寄せています。
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