MCU映画「アイアンマン」(2008年)でローディことジェームズ・ローズ/ウォーマシンを演じた俳優テレンス・ハワードが5月19日に配信されたポッドキャスト「The Joe Rogan Experience」に出演。続編の報酬を大幅減額され降板となった出来事の裏側を暴露しました。テレンスは同作の主演ロバート・ダウニー・Jrへ助けを求めたものの、彼が一切応じなかったことも明かし、「傷ついた」と述べています。
オーディションすら受けられなかったダウニーを救うも
同シリーズ第1作目で、テレンスは主人公トニー・スタークの親友でアメリカ空軍中佐のローディ役に抜てき。この役は当初トニーに匹敵するほど重要なものだったとしており、1作目では450万ドル(記事執筆時点のレートで約7億円)の報酬が提示されていたといいます。
テレンスによれば、製作側はもともとトニー役としてダウニー以外の俳優を使いたがっており、オーディションすら受けさせてもらえない状況だったとのこと。テレンスはその状況を聞いて自身の報酬から100万ドル(約1億5600万円)を減額することで、ダウニーがオーディションを受けられるよう手助けをしたと明かしました。
その後、テレンスが続編「アイアンマン2」の報酬に関して製作側ともめ、最終的に降板させられ、テレンスにとって友人でもあるドン・チードルと交代したのはよく知られるところ。以来、ドンは2023年配信のドラマシリーズ「シークレット・インベージョン」までこの役を継続して演じています。
当時マーベルはすでにテレンスと、2作目の出演料を750万から800万ドル(約11億6900万から12億4600万円)、3作目を1200万ドル(約18億7000万円)で契約していたにもかかわらず、2作目の製作を前に突如としてエージェント経由で「契約した800万ドルの代わりに100万ドルでテレンスに出演してほしい」と求めたといいます。そしてそれはよりにもよってテレンスが母を亡くした同じ週の出来事であったと語りました。
全ての連絡を無視→「全て君のためにうまくいったよね」
エージェントはもちろん同意せず、マーベルはすぐにドンの起用を決定。この困難な状況でテレンスはダウニーへ、今度は自身が助けを求めて連絡を取ったと明かしました。しかしダウニーへ、本人いわく“27回”も電話をかけ、メッセージを残し、アシスタントと話し、「以前君に与えた助けがほしい」と伝えたものの、彼は結局一度も電話口に出なかったとテレンス。そして返事をもらえないまま3年後に偶然会うまで音沙汰がなかったと述べました。
ダウニーと再会したとき、テレンスはドラマシリーズ「Empire 成功の代償」に主演中でした。同作は高視聴率を記録し、ゴールデン・グローブ賞を獲得するなど批評的にも成功を収め6シーズンに渡って放送。そのことを話題にしたダウニーは、「全て君のためにうまくいったよね」といったように降板も良い結果となったとし全く反省の色を見せなかったといいます。その態度によって、テレンスは「少し傷ついた」と当時の気持ちを淡々と語りました。
怒りをきっかけに新たな道へ
しかしこのダウニーとの再会がきっかけとなり、「僕は本当に怒っていた」とテレンスは怒りと内省を通過しひとつの転機を迎えることになりました。その後独自に論理学と工学分野の研究に没頭するようになった彼はその一部を番組内で披露。「自分の持っている知識を使って人類を滅ぼすつもりだった」と映画のエピソードのような冗談を交えつつ、研究が自身に新しい目的を与えたことを伝えました。
このエピソードには「45秒ごとに一時停止して彼の話している内容を調べないといけない(笑)! 彼は私たちのためにシンプルに話してくれてる。とても引き込まれた」「本当にすばらしいポッドキャスト。テレンスの回は最高だ」「開始5分は彼が狂ってるのかと思ったが、30分聞いたら天才だと思った」など、多くの人が深く興味をひかれたようです。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- “アジア人差別だらけ”と批判のアカデミー賞 明暗分かれたロバート・ダウニーJr、エマ・ストーンのその後 “バーベンハイマー”再燃も
前回が輝いていた分失望も大きい。 - ロバート・ダウニー・Jr、妻・スーザンと結婚18年で熱々2ショット ジェレミー・レナーも歓喜「最高の写真だよ!」
当時を再現した2ショットを公開しました。 - マーベル最新作「マダム・ウェブ」酷評&成績不振も、主演俳優は“納得” 「二度とやらない」と制作プロセスの問題ぶっちゃけ
ボロクソ批評も理解しているとのこと。 - ハリウッド注目の新星、出世作のラブコメ映画をバッサリ「ばかばかしい」 “やりたくなかった”発言が物議「本当に傲慢」
ラブコメ出演で一躍有名となったジェイコブ・エロルディ。 - コスパ最強ホラー、公開25年目のリブート決定に主演俳優3人が“正当報酬”要求 「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」
過去に30万ドルを受け取りながらも再度声を挙げた意図は。 - 「ハリポタ」ファンからの人種差別をチョウ・チャン役女優が暴露 相次ぐヘイトを訴えても告発すら許されず
メインキャスト唯一のアジア系。 - プロデューサー「共演者とセックスして」 シャロン・ストーンの実名告白に相手俳優が反論「まだ僕が好きなの?」
荒波ををくぐりぬけてきたシャロン。