「息子のペットの絵を描いて」 インスタに突然来た依頼の真意とは……? PayPal詐欺に遭いかけた人の体験談が話題(1/2 ページ)
手口を知っていたから防げたケース。奇妙な依頼には用心を。
Instagramにイラストの依頼が来たと思ったら……? 詐欺の手口とみられるメッセージに対応した、イラストレーターの体験談がX(Twitter)で話題を呼んでいます。
投稿主のisobemaswo(@isobemaswo)さんは、ある日Instagramで「Hello are you available for commission?(お仕事お願いできますか?)」とのメッセージを受け取りました。「英語が分からなくて」と返信したところ、相手は即座に「私はちょうどあなたのアートワークに恋をしたと思います」と、たどたどしくも日本語で対応。「息子が飼っているペットの絵を500ドル(約7万8000円)で描いてほしい」といった依頼を持ちかけてきました。
実はこの導入、近年イラストレーターからよく報告されている、“PayPal詐欺”の手口にみられるもの。もし依頼を引き受けた場合は支払いのためにと、PayPalに使用しているメールアドレスを聞き出してくるといいます。
その後はPayPalを装って、「報酬を受け取るには、いったん受注側が手付金を支払う必要がある」とする偽のメールを送信。そう思い込んだ相手からお金を受け取ったら交信を断つ――というのが、各所で報告されている手口です。くだんのメッセージも過去の被害事例に酷似しており、怪しいことこの上ありませんが、isobemaswoさんがこの手口についてよく知っていたのは幸いでした。
isobemaswoさんは最初から詐欺だと分かっていながら、暇つぶしのつもりで返事をしてみることに。報酬を受け取るとなると、あとで手付金うんぬんの話になってしまいますから、「無料でOK」を貫きます。
その後はモデルとして、犬の「Nikon(ニコン)」の写真を見せてもらい、律儀に依頼通りのイラストを描いて送信。相手はやっとこちらのターンとばかりに報酬の支払いを申し出てきましたが、isobemaswoさんは「いらないよ、かわいい犬の写真を見せてくれてありがとう」「息子にイラストを送って、マックシェイクを買ってあげてください」と、話を切り上げるのでした。
怪しい話をあしらいつつ、心温まる話のように着地させた会話の記録は、「有名な詐欺手口が、無料でやるとただのいい話になるの面白い」と話題に。ただ、未遂に終わっているために、何が詐欺なのかと困惑する人も多く、手口についてあらためて注意を呼びかける人もみられます。
なお、その後相手からコンタクトはあったのか、isobemaswoさんに聞いてみたところ、案の定「PayPalのアカウントを持っていますか?」といったメッセージが来たので無視したとのこと。こうした怪しいメッセージについて、「知らん外国人からのDMは全て詐欺! くらいに思っといたほうがいいですよ」と語りました。
画像提供:isobemaswo(@isobemaswo)さん
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