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「雲は地震の前兆にはなりません」――8月8日に起きた地震を受け、雲研究者が「『地震雲』と呼ばれる事の多い雲は全て気象学で説明できる」と説明しています。
「雲は地震の前兆にはなりません」
大きな地震があると「地震雲」が話題になり、8月8日に起きた日向灘を震源とする地震に関しても、その前日に投稿されていた「地震雲かも」と細長い雲の写真を添えたポストがX(Twitter)で拡散されていました。
雲研究者の荒木健太郎(@arakencloud)さんは、当該のポストの写真を「飛行機雲」と説明。「雲の見た目から地震の影響等を判断するのは不可能です」としています。
地震雲と呼ばれることが多い「空に立っているように見える細長い雲」は飛行機雲が伸びたもので、他にも波状の雲やつるし雲などが地震の前兆と思われることがあるものの、これらは全て雲科学で説明できると荒木さんは著書で解説。
「地震が不安なら日頃からの備えを確認しましょう。雲は愛でましょう」(荒木さん)
「災害デマ」にも注意
また荒木さんは、地震雲のように、災害後にはSNSで「災害デマ」が流れがちとして注意を呼びかけ。「地震予知は信用できない」「人工地震など陰謀論に気をつける」「自治体の情報を確認」と、知っておくべきことを紹介。またフェイク画像や嘘の救助要請に惑わされないよう、画像検索で同じものがないか探すことや、SNSの救助要請はほかに同じ文章の投稿がないか検索することをアドバイスしています。
不安をあおる内容、公的機関や報道にない情報、これまでにも疑わしい発信をしている実名でない人物の情報はデマの可能性が高いとし、拡散する前に一呼吸置くよう促しています。
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