東海道新幹線などで採用されている「特大荷物スペース」を、不正利用する人によるトラブルが相次いでいます。事前予約していた人が困惑していたなどの目撃情報や、トラブルに巻き込まれたという体験談が、X(Twitter)などのSNSにあがっています。
SNSで話題になりがちな「特大荷物スペース」のトラブル
つい先日も特大荷物スペースを巡って外国人観光客同士でトラブルが起きていたというエピソードが話題に。外国人観光客(A)が特大荷物スペースを不正利用しているところに、事前予約をしていた外国人観光客(B)が乗車してきたため、トラブルに発展したというものでした。
このように予約をしていない人が身勝手に利用するケースは頻繁に起きているようで、ベビーカーを使用している子育て世代が新幹線を利用時に「事前予約していたのに誰かの荷物が置かれていて、ベビーカーが置けなかった」といった事例も起きているようです。
「英語表記が小さすぎ」「システム見直してほしい」などの声
新幹線の特大荷物スペースを運用について、Xでは「特大荷物スペースの予約専用の英語表記が小さすぎ」「システム見直してほしい」といった声や、特大荷物スペースを利用する予定がある人からはトラブルに巻き込まれないか不安に感じているという声も見られました。
JR東海に外国人向けの広報活動などについて聞く
特大荷物スペースを巡るトラブルは、これまでも幾度となくSNSで話題になってきました。
ここ最近で特に注目を集めている事例では、外国人同士のトラブルに発展していますが、その原因として「英語などの外国語の表記・案内がしっかり出来ていないのではないか」という指摘があがっています。
そこで、海外からの観光客などの外国語話者に向けた対応について、JR東海の広報担当者に聞きました。
新幹線の車内では「お客様にわかりやすくお示しするとともに、その場所が特大荷物の持ち込みを希望されるお客様のための、予約が必要なスペースであることを明確にするため、車内床面に案内を標記しています」と回答しつつ、現在は外国人向けに2カ国語を用いた「特大荷物スペース及び特大荷物コーナーが予約者専用の荷物置場である」と伝える車内放送を実施しているそうです。
このほかにも「のぞみ停車駅の改札口やきっぷ売り場付近の床面に特大荷物に関するシートを貼り付ける」「ポスターやHP、駅などでリーフレット掲出等の告知」など、外国人向けの告知強化を図っているといい、日本の玄関口である成田国際空港やJR東日本の主要駅、旅行会社のカウンターなど、海外からやってきた人たちの目につきやすい場所でもリーフレットを設置しているそうです。
もし、特大荷物スペースを予約したのにスペースが占用されていた場合は、JR東海は「荷物にお手を触れることなく、巡回中のお近くの乗務員までお知らせください」としています。
ちなみに、特大荷物スペースは事前予約の場合は無料で利用できますが、予約をしていない場合でも手数料として1000円を支払えば利用できるそうです。
本来であれば便利なサービスである「特大荷物スペース」。誰もが気持ちよく利用できるようにあってほしいものです。
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