松屋・すき家・吉野家「牛丼チェーンのカレーライス」を食べ比べ！　価格や味の違いは？【実食レポート】

【その3】吉野家

　3つ目に紹介するのは「吉野家」です。

　創業は1899年。“うまい、やすい、はやい”を追求し、牛丼を中心に多彩なメニュー展開をしていますが、カレーにも力を注いで良質なメニュー開発をしています。

　2022年には、玉ねぎの旨味に着目して開発されたメニュー「牛カレー」を発売。牛丼風味の牛肉と相性抜群なカレーソースが好評を博し、一躍注目を集めていたのが記憶に新しいでしょう。

　吉野家で展開されている主なカレーメニューは以下の通りです。※

• 肉だく牛スパイシーカレー
• から揚げスパイシーカレー
• チーズスパイシーカレー
• 牛カルビスパイシーカレー

　※2023年4月現在。店舗によって提供がない可能性があります

　今回は、牛肉などのトッピングが一切使用されていないプレーンタイプの「スパイシーカレー」（415円税込）を注文しました。待つこと数分、丼に近い丸形で少し深さのある器にカレーソースとご飯が盛られた状態で筆者の目の前に現れました。

　冷めないうちにスパイシーカレーを実食。

　カレーソースとご飯をスプーンですくい上げて口に運ぶと、和風寄りの味付けなのかと思いきや、予想を超えるスパイスの後味が広がります。

　使われているスパイスの種類は27種類にも及ぶとのことで、本格的なカレー専門店にも引けをとらないほど質にこだわっている印象です。スパイスの効きが強めで口の中に後味が残り、適度な辛さを堪能できるでしょう。

　加えて、玉ねぎとチキンブイヨンが引き出す旨味が濃厚。水っぽさを感じない適度なとろみのあるカレーソースがご飯と絡み、食欲をかき立てます。

　普段は牛丼を頼む機会が多い人でも、スパイスがぐっと効いた吉野家のスパイシーカレーを食べると、味わい深さに舌鼓を打つかもしれません。

まとめ

　今回は「牛丼チェーン御三家のカレーライス」をテーマに、松屋・すき家・吉野家の3つの店舗でカレーライスを実食しました。実食を通じ、それぞれの牛丼チェーンのカレーライスはどのような人におすすめなのか、筆者が感じた印象をまとめると以下の通りです。

• 松屋：本格的なカレーを牛丼チェーンで味わいたい人向け
• すき家：食べた満足感とコストパフォーマンスを両立したい人
• 吉野家：小腹を満たしたいタイミングでカレーが食べたい人

　松屋は「本格的なカレーを牛丼チェーンで味わいたい人」に向いています。

　定番メニューの松屋ビーフカレーは税込で680円ですが、柔らかさのある牛肉の塊とコクの深いカレーソースの味わいから、メニュー開発に力を入れた形跡が感じ取れます。カレーライスに特段の思い入れがない人が食べてもその本格的な味わいに満足するでしょう。お近くにカレー専門店がなくても、松屋があれば本格的なカレーがいつでも食べられるから大丈夫。そう考えてよいほど松屋のカレーは高品質の一品となっています。

　すき家は「食べた満足感とコストパフォーマンスを両立したい人」におすすめです。

　今回実食した「カレー」の並盛は税込で490円ですが、単品でも十分なボリューム感があります。サラダなどのサイドメニューをつけたり、食べたい量に応じて「ミニ」「大盛」「メガ」などと量を調節したりできるほか、炭火焼きチキンや温泉卵、チーズなどトッピングの幅が広いため、毎日通っても飽きないでしょう。シャバシャバ系のスープ状のカレーソースで食が進みやすくなっているため、並盛でもペロリと平らげてしまうのではないでしょうか。

　吉野家は「小腹を満たしたいタイミングでカレーが食べたい人」におすすめです。

　今回実食したスパイシーカレーは税込で415円と、他のチェーン店と比較しても安く、朝・昼・夜の食事以外でも気軽に食べられるのが強み。ご飯の量が足りないと感じたら「増量」（店内であれば、税込55円にて可能）できるため、トッピングを追加したりサイドメニューでサラダを頼んだりと工夫すればOK。スパイスが強めに効いたパンチ力のあるカレーをさくっと食べたいなら、吉野家のカレーもおすすめとなるでしょう。

　ぜひ、今すぐにでもカレーライスが食べたくなったら最寄りの牛丼チェーンに足を運び、おいしさを味わってみてください！

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