「2020年のエイプリルフール」はいつもと違った? データで2019年と比較してみた

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 今年も4月1日のエイプリルフールが終わりました。1年に1度のお祭りとあって毎年盛り上がりを見せるイベントですが、今年に限っては新型コロナウイルスの影響もあり、自粛ムードに包まれた「例年と違う」1日となったようです。

 今回はSNS分析ツールを使って、2019年と2020年のエイプリルフールに対するネット上の反応の違いを調べてみました。

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エイプリルフール関連のツイート数を比較

 まずは「エイプリルフール」を含む4月1日のツイート数を調べてみました。2019年のツイート数は【21万615件】だったのに対し、2020年は【21万2261件】と、ほぼ同数という結果となりました。

 1日の中での時間帯別トレンドを比べてみても、同じような盛り上がり方をしていたことが見て取れます。

2019年4月1日の時間帯別ツイート数(キーワード:エイプリルフール)
2020年4月1日の時間帯別ツイート数(キーワード:エイプリルフール)

 2020年には「エイプリルフール自粛」の動きもありましたが、そうした注意喚起をするようなツイートも含めて、全体では同程度のツイートがあったと言えるでしょう。

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ポジティブ/ネガティブの割合を比較

 続いて対象のツイートの感情分析を行ってみました。2019年はポジティブなツイートが【77.0%】、ネガティブなツイートが【23.0%】だったところ、2020年にはポジティブが【70.8%】、ネガティブが【29.2%】となりました。2020年の方が6ポイントほどネガティブの割合が増えています。

2019年4月1日のツイートのポジティブ/ネガティブ比(キーワード:エイプリルフール)
2020年4月1日のツイートのポジティブ/ネガティブ比(キーワード:エイプリルフール)

 ネガティブに分類されたツイートを見てみると、乙武洋匡さんが投稿した

みなさんにお願いです。明日はエイプリルフールですが、コロナ関連の嘘だけはやめにしませんか。
何が正しい情報なのかを見極めることが難しい現状において、人々をより不安にさせるような嘘をつくのは愉快犯だと思うんです。
専門家の意見に耳を傾けるべき時期に、雑音を混ぜ込むのはやめましょう。

乙武洋匡さんによるツイート

 というツイートをRTしたものなどが多く含まれていました(※乙武さんによる投稿日は3月31日)。

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多くツイートされた単語を比較

 最後に、それぞれの出現率上位の単語を比較してみました。2019年には「新元号」「令和」という単語が最も多く含まれ、「平成(最後)」なども見えます。2019年4月1日は、新元号「令和」が発表された日。1カ月後の改元を前に、ついにお目見えした新元号と絡めたツイートが目立ちました。

2019年4月1日のツイートの出現率上位の単語(キーワード:エイプリルフール)

 一方で2020年の上位リストには、2019年には見られなかった「コロナ」「自粛」などの単語が含まれていました。リストをさらに見ると、「悲しい」「禁止」など、昨年には見られなかったネガティブワードも並んでいました。

2020年4月1日のツイートの出現率上位の単語(キーワード:エイプリルフール)
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まとめ

 自粛ムードが漂い、企業のSNSアカウントなどでも「今年はウソをつきません」と事前告知していたケースも多かった今年のエイプリルフール。ツイート数自体は大きく変わりませんでしたが、その中身はややネガティブ寄りになり、令和のお祝いムードに包まれていた昨年と比べるとマイナスな単語が目立つ結果だったと言えそうです。

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調査概要

調査期間2019年4月1日、2020年4月1日
調査対象Twitter
調査件数21万615件(2019)、21万2261件(2020)※10%サンプリング
調査キーワードエイプリルフール
調査方法対象期間のTweetを「クチコミ@係長」「SocialInsight」によるテキストマイニングにより分析
備考実数に近づけるため件数を100%に補正

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