ジャーナリストで評論家の立花隆(たちばな・たかし)さんが、4月30日に急性冠症候群のため亡くなりました。20万冊にも達する膨大な蔵書量で知られ、「知の巨人」と評された立花さんですが、実はある「ジブリ映画」に声優として出演していたことをご存じでしょうか。
その作品とは『耳をすませば』。演じたのは主人公である月島雫(しずく)の父・月島靖也(せいや)です。当媒体で以前掲載した「ジブリの『最高のおやじキャラ』ランキング」では第3位にランクインした、地味ですが愛すべきキャラクターです。
立花隆が「雫のお父さん」に選ばれた理由
父親役の声優に立花さんが選ばれた理由として、スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーは過去にこんなことを語っていました。
『耳をすませば』のお父さんの声を考える時、僕らが最初に思ったのは「普通の役者じゃダメだよね」ということです。今のお父さんの特徴というのはお父さんであってお父さんでない、無責任ということです。何とかお父さんをやっているけど、ちょっとくたびれているかな、ということで方言が欲しくなったんです。それで立花隆さんなんです。
時間と空間をゆがめるのが特徴――ジブリ・鈴木敏夫氏が見る日本アニメの現在と未来 (ITmediaビジネスオンライン)
立花さんは茨城県水戸市で育ち、言葉にもその訛りがありました。立花さんの自然な茨城弁の第一声を聞いたとき、宮崎駿さんは大喜びしたとも言われています。
本に囲まれて仕事をする姿
立花さんが演じた月島靖也は、普段は図書館司書として働いていますが、実は本業は郷土史家。日常から多くの本に囲まれて仕事をする姿は、どこか立花さんの姿に重なります。また、靖也が吸う煙草は宮崎駿さんが愛飲していたものと同じ銘柄とのこと。
靖也は、普段は静かに雫を見守る温厚な父親ですが、雫が進路で悩んでいるときにはしっかりと彼女と向き合って話をします。「よし雫、自分の信じる通りやってごらん。 でもな、人と違う生き方はそれなりにしんどいぞ?」という彼の言葉に、そっと背中を押されたという人は多いことでしょう。
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