「1日の降水量」が多かった地点ランキングTOP20 1位は922.5ミリの「箱根」【2021年版】

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 国土交通省がまとめている「令和2年版 日本の水資源の現況」によると、日本の年平均降水量は1668ミリと世界(陸域)の年平均降水量の約1.4倍にあたり、世界的に見ても降水量が多いことがうかがえます。そんな日本において、1日のうちに降った雨量はどのくらいを記録しているのでしょうか。

 そこで今回は、気象庁が公開している「歴代全国ランキング」の2021年10月20日時点のデータを基に、「1日の降水量が多かった地点」のランキングを見ていきましょう。このランキングは、“ある1日の0時00分~24時00分の降水量”を示す「日降水量」を基にしており、各観測所における観測史上1位のデータを使用しています。また観測所によって、統計開始のタイミングが異なっています。

(出典:気象庁「歴代全国ランキング」

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第3位:奈良県日出岳(844ミリ)

画像は「写真AC」より引用

 第3位は、1982年8月1日に奈良県日出岳(ひでがだけ)で観測された「844ミリ」です。

 この雨をもたらしたのは、愛知県渥美半島に上陸したのち富山湾に向けて本州を横断する進路を取った台風10号。東日本に残っていた梅雨前線の影響もあり、四国・中国地方の東部から東北地方にまで及ぶ広範囲が大雨に見舞われました。

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第2位:高知県魚梁瀬(851.5ミリ)

画像は「写真AC」より引用

 第2位は、2011年7月19日に高知県魚梁瀬(やなせ)で観測された「851.5ミリ」です。

 この雨は台風6号がもたらしたもので、比較的移動速度が遅かったために、西日本を中心に記録的な大雨を降らせました。特に高知県は温かく湿った空気が流れ込む状況が続いたため雨の被害が大きく、魚梁瀬では17日12時の降り始めから20日20時までの総雨量1199ミリを記録しています。

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第1位:神奈川県箱根(922.5ミリ)

画像は「写真AC」より引用

 そして第1位は、2019年10月12日に神奈川県箱根で観測された「922.5ミリ」です。

 2019年10月12日は、大型に発達した台風19号が強い勢力を保ったまま、伊豆半島に上陸した日。海面水温が平年より高かったために大量の水蒸気を取り込んでいたことなどから、広い範囲に大雨や暴風をもたらし、阿武隈川や千曲川などで氾濫が起きるなど、大きな被害が生じました。

 この時の雨量はすさまじく、10月12日の北日本と東日本のアメダスでは、比較可能な613カ所で観測された日降水量の総和が観測史上1位を記録。特に箱根は12日だけで10月の平年降水量の約3倍の雨が降り、10日22時からの降り始めからの総雨量は1000ミリを突破しています。箱根登山鉄道の箱根湯本~強羅間では、橋が流されたり線路が土砂や岩石に埋もれたりなどの被害が発生したため運休が続いていましたが、2020年7月に運転が再開されました。

 ランキングの全順位は、次のページからご覧ください。

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