『SFが読みたい!』のベストSF「国内篇の歴代1位」で好きな作品は?【人気投票実施中】
作家や書評家といったSF関係者約100人がその年のベスト作品を選ぶ、早川書房の企画「SFが読みたい!」。SF小説好きであれば、隠れた良作を見つけるためにもぜひ参考にしたいランキングです。
そこで今回は「『SFが読みたい!』のベストSF「国内篇の歴代1位」で好きな作品は?」というアンケートを実施します。「SFが読みたい!」本誌が刊行された1999年から2020年までの全22作品(SFマガジン誌時代は除く)の中で、あなたが最も好きな作品をぜひ教えてください。まずは編集部がピックアップした5作品を紹介します。
マルドゥック・スクランブル(冲方丁)
2003年のベスト1作品。特殊な科学技術によって命を救われた少女娼婦が、不思議なネズミの捜査官と協力し、自分を亡き者にしようとした男の犯罪を暴くために戦いを挑む物語。臨場感あふれる戦闘描写と、主人公が急速に成長していくスピーディーな展開は息をつく暇もありません。
マルドゥック・スクランブル The 1st Compression─圧縮 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)
虐殺器官(伊藤計劃)
2007年のベスト1作品。アメリカ情報軍に所属する兵士を主人公に、世界各地で起きている大量虐殺を扇動したとされる謎のアメリカ人の追跡と、その暗殺作戦の行方を描いた物語。テロや虐殺、暗殺など、命に関わる問題について、さまざまな視点から主人公が思索していきます。
華竜の宮(上田早夕里)
2010年のベスト1作品。陸地のほとんどが水没した25世紀の世界を舞台とした海洋SF。高度な情報社会を維持しながら人工都市で暮らす「陸上民」と、遺伝子改変で海に適応し「魚舟」という生物船で暮らす「海上民」の確執が強まる中、海上都市の公館に勤める外交官・青澄誠司が、アジア海域における政府と海上民の対立を解消しようと奔走していきます。
零號琴(飛浩隆)
2018年のベスト1作品。超古代種属が遺した「特種楽器」の調整を行う職人・トロムボノクが、「美縟」という惑星で催される仮面劇に招かれ、再建された伝説の巨大楽器「美玉鐘」を用いて秘曲 <零號琴> を演奏する物語。SFはもちろん、アニメや特撮などさまざまなエンターテインメントの要素が組み込まれており、登場人物の思惑が絡み合いながら美縟の隠された真実が暴かれていく様子に圧倒されます。
なめらかな世界と、その敵(伴名練)
2019年のベスト1作品。並行世界を行き来する少女たちの青春を描いた表題作や、ソ連とアメリカの超高度人工知能がせめぎあう歴史改変作品「シンギュラリティ・ソヴィエト」など、伴名さんのSF短篇6作品を収録した傑作集。バリエーション豊かな物語や、緻密に構成された独特の世界観を楽しめます。
「SFが読みたい!」国内篇で好きな歴代ベスト1作品は?
以上「SFが読みたい!」誌にて、国内篇の歴代ベスト1に輝いた作品の中から5作品を紹介しました。全22作品の投票対象から、最も好きな作品を選んでご投票ください! また、コメント欄では各作品の好きなところや印象に残ったシーンなどの感想もお待ちしております。