【富野由悠季監督のロボットアニメ】ガンダムシリーズ以外であなたが好きな作品はなに? 【人気投票実施中】
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ガンダムシリーズの生みの親として知られるアニメ監督の富野由悠季さん。初代「機動戦士ガンダム」の放送から40年以上経った現在でも、多くの人に愛されるメガヒット作となったガンダムシリーズですが、富野監督はそれ以外にもさまざまなロボットアニメ作品を制作しています。
そこで今回、ねとらぼ調査隊では「ガンダム以外であなたが好きな富野由悠季監督のロボットアニメは?」というアンケートを実施します。あなたの一番好きな富野監督のロボットアニメに、ぜひご投票ください。
それでは、現在までに富野監督が手がけた「ガンダム以外のロボットアニメ作品」を紹介していきます。
勇者ライディーン
「勇者ライディーン」は、1975年から1976年にかけて放送された作品。現代に蘇った「妖魔帝国」の野望を阻止するべく、1万2千年前に妖魔帝国に滅ぼされたムー帝国の血を引く少年・ひびき洸が、ムー帝国の遺産であるスーパーロボット「ライディーン」と共に戦います。
シリーズ前半は富野監督、後半は長浜忠夫監督の2人体制で制作されているため、前半と後半で少し異なる作風となっています。また、キャラクターデザインと作画監督は機動戦士ガンダムでもおなじみの安彦良和さんが務めており、美形で妖艶なキャラクターデザインが人気を博しました。
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無敵超人ザンボット3
「無敵超人ザンボット3」は、アニメ制作会社「サンライズ」初のオリジナル作品として、1977年から1978年にかけて放送されました。異星文明「ガイゾック」の地球侵略を食い止めるべく、ガイゾックによって故郷を追われ、地球に逃げ延びた一族の子孫である神勝平をはじめとする少年たちが、合体ロボット「ザンボット3」で立ち向かいます。
主人公たちが地球人から迫害を受けたり、とあるキャラクターが人間爆弾として犠牲になったりするなど、その後の富野監督作品に度々見受けられるようになる“子ども向けアニメらしからぬリアルで重い展開”が数多くありました。ちなみに、ザンボット3の「3」には、「3機が合体するロボット」と「“サン”ライズのロボット」という2つの意味が込められているそうです。
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無敵鋼人ダイターン3
「無敵鋼人ダイターン3」は、1978年から1979年にかけて放送された作品。地球の占領と全人類のメガノイド化を目論むサイボーグ族「メガノイド」の暴走を止めるため、メガノイドの開発者の息子である破嵐万丈が、巨大ロボ「ダイターン3」で立ち向かいます。
ザンボット3に続き制作されたダイターン3ですが、こちらは前作とは打って変わってコメディ色の強い、明るい作品となっています。また、「007」や「スター・ウォーズ」など、他作品のパロディが頻繁に登場する点も作品の見どころの一つでした。
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伝説巨神イデオン
「伝説巨神イデオン」は、1980年から1981年にかけて放送された作品。伝説の無限エネルギー「イデ」の力が宿る巨大ロボ「イデオン」に乗り込むことになった地球人の主人公であるユウキ・コスモたちと、イデの力を求めて執拗に付け狙う異星人「バッフ・クラン」との争いから、やがて全人類を巻き込んだ宇宙規模の全面戦争に突入していく様子が描かれています。
最初は些細な誤解から次第に泥沼の戦いに発展していくという、リアリティのある悲劇的な展開に加え、最終的に敵味方ともに主要な登場人物がすべて死亡してしまうことや、劇場版での小さな子どもでさえも凄惨な死を迎えるという徹底した描写や演出は語り草になっており、ファンからはザンボット3からつながる“皆殺しの富野”の真骨頂とも呼ばれました。
また、人間の業の深さや生と死を克明に描くテーマ性、作風・演出などは、後のアニメ業界や、「新世紀エヴァンゲリオン」の庵野秀明監督をはじめとする、さまざまなクリエイターたちにも多大な影響を与えたことでも知られています。
戦闘メカ ザブングル
「戦闘メカ ザブングル」は1982年から1983年にかけて放送された作品で、富野監督は本作より、それまでの「富野喜幸」から、現在の「富野由悠季」と名義を改めています。果てしない荒野が広がる西部劇調の世界を舞台に、戦闘用ウォーカーマシン「ザブングル」に乗り込む主人公ジロン・アモスが、仲間たちと共にさまざまな無法者や敵勢力らとの戦いを繰り広げます。
こちらはイデオンとは打って変わり、コミカルで明るい作風となったことや、主人公が同一番組内の後半で「主役メカを乗り換える」という、現在のロボットアニメではおなじみとなった展開が史上初めて行われた作品でもあります。
聖戦士ダンバインシリーズ
「聖戦士ダンバイン」は1983年から1984年にかけて放送された作品で、SF的な作風がほとんどだった既存のロボットアニメとは一線を画し、中世ヨーロッパのような異世界「バイストン・ウェル」を舞台としたファンタジー色の強い作風が特徴です。異世界に召喚された地球人(地上人)の主人公ショウ・ザマが、昆虫のようなフォルムの異形のロボットであるオーラバトラー「ダンバイン」に乗り、大きな戦乱の中を戦い抜いていく様が描かれます。
本作はその後、小説やOVAなどでシリーズ展開され、ガンダムシリーズと並ぶ富野監督のライフワークとなりました。中でも、小説・OVA「ガーゼィの翼」はオーラバトラーの登場しない純粋なファンタジー作品であるほか、同じくオーラバトラーが登場しなかった「リーンの翼」は、小説版から大幅にアレンジを加えてロボット作品としたうえで、ネット配信アニメ(OVA)として制作されました。
重戦機エルガイム
「重戦機エルガイム」は1984年から1985年にかけて放送された作品で、ダンバインの後番組として制作されました。「ペンタゴナワールド」と呼ばれる惑星系を舞台に、絶対的な支配者に対抗する反乱軍の中心人物となる主人公ダバ・マイロードが、ヘビーメタルと呼ばれるロボット「エルガイム」に乗り、仲間たちと共に戦いを繰り広げます。
本作の特徴は、デザイナーの永野護さんによる、独特の設定や美麗なメカデザインにあると言えるでしょう。永野さんが描いたデザインはそれまでのロボットアニメにはない異質さがあり、多くのファンが魅了されました。なお、後に本作の設定を下敷きとして、永野護さん自身による漫画作品「ファイブスター物語」も生まれました。
ブレンパワード
「ブレンパワード」は1998年の4月から11月まで放送された作品で、初めて地上波ではなくWOWOWでの放送となりました。自然災害で荒廃した近未来の地球を舞台に、謎の巨大遺跡オルファンを巡って、人型兵器「グランチャー」を操る「リクレイマー」と呼ばれる勢力と、それに対抗する人型兵器「ブレンパワード」を操る主人公・伊佐未勇たちとの戦いが描かれます。
本作は富野監督がエルガイムでタッグを組んだ永野護さんを再びメカデザイナーとして起用し、生物を思わせる有機的なロボットを生み出しました。また、本作はそれまでの富野監督作品のような残酷な描写や悲劇性が極力抑えられていることも特徴で、後の「∀ガンダム」などにもつながるこうした作風は、ファンから“白富野”と呼ばれるようになりました。
OVERMANキングゲイナー
「OVERMANキングゲイナー」は2002年から2003年まで放送された作品で、ブレンパワードと同じくWOWOWでの放送となりました。地球環境が悪化したことで、人類がドーム型の都市で生活することになった未来世界を舞台に、「オーバーマン」と呼ばれる超能力を有する生物のようなロボットを操る主人公ゲイナー・サンガが、祖先の地であるヤーパンを目指してドーム都市を脱出する「エクソダス」を巡る戦いに巻き込まれていきます。
本作は主人公のゲイナーが内向的な性格のゲーマーであるなど、現代にも通じる等身大の少年の物語として描かれているほか、全体的に明るくコミカルな雰囲気で、人が死ぬ描写がほとんどないなど、エンターテイメント性を重視した作風となっており、ブレンパワードから続く“白富野”作品として知られています。また、主題歌に合わせて登場キャラがノリノリで踊るオープニングなども話題になりました。
まとめ
ここまで、富野由悠季監督のガンダム以外のロボットアニメ作品を紹介してきました。非常にショッキングな展開や重いテーマの作品もあれば、誰もが楽しめる明るく楽しい雰囲気の作品もあり、富野監督が持つ多彩な魅力が感じられますね。
それでは下のアンケートより、あなたが好きなガンダム以外の富野由悠季監督ロボットアニメに、ご投票をよろしくお願いします!