シレンに戦場に龍と来た! 「セガコンシューマ新作発表会 2007 Autumn」開催(2/4 ページ)

» 2007年09月14日 21時05分 公開
[加藤亘,ITmedia]

「戦場のヴァルキュリア」

 7月に開催された「PLAYSTATION PREMIERE 2007」において発表された「戦場のヴァルキュリア」は、戦争という極限状態の中で生まれるさまざまなドラマを通して、今の時代に失われてしまっている「がむしゃらに生きることのすばらしさ」と「人と人との絆の大切さ」を描くセガオリジナルのRPGとなる。

 物語は征暦1930年代の架空のヨーロッパ大陸。東ヨーロッパ帝国と大西洋連邦機構に挟まれた小国・ガリア公国の資源を狙って帝国が突如侵攻してきたところから始まる。強大な軍事力の前に敗走するガリア軍。首都陥落寸前の中、寄せ集めの義勇軍が帝国に立ち向かうことになる。主人公は義勇軍のひとつである第七小隊を率いるウェルキン・ギュンター。義勇軍であるがゆえ、構成されている10人足らずのメンバーは皆普段はパン屋や大工の棟梁など一般人ばかり。彼らを率いて、いかに圧倒的戦況の不利を覆すことができるのか……?

ウェルキン・ギュンターとヒロインのアリシア・メルキオット。頼りないと思われたウェルキンだったが、自然科学の知識で思わぬ作戦を提案することもある。仲間となる第七小隊の面々とともに、各地を転戦していく……。その先にあるのは勝利か、それとも……

西野氏は「サクラ大戦」シリーズのディレクターでもあった

 説明に立ったセガ第二GE研究開発部 部長 西野陽氏は、ドラマ性の強い、キャラクターを活かせるというコンセプトの元、本作の開発に携わっていたと語る。その際、過酷な環境である「戦場」を描くことで、人間ドラマを表現できるという思いに至ったのだとか。小隊にいる普通の人々の視点を借りることで、戦場に巻き込まれた人々がどのように考え行動するのかが描かれる。

 本作で特徴的なのはその手書き風味のグラフィック。今までにない暖かみを表現するにあたり、3Dで手描きの水彩イラストがリアルタイムで動く「CANVAS」が採用されている。輪郭線のズレや色のはみ出し、斜線で描かれる影、文字で現れる効果音など、写実的な表現とは方向性の違う絵作りで独特なゲーム世界を演出している。これは戦争を扱うことにおいて、とっつきにくいイメージや敬遠されることを避けるためにも、このような表現を必要としたと本作プロデューサーの野中竜太郎氏。

発表会では野中氏の説明の元、実機での戦闘場面を紹介

 また本作の戦闘は、戦略とアクションが融合した“ターン制アクションRPG”として「BLiTZ」システムが採用されている。これは、プレーヤーが小隊のキャラクターをターンごとに自由に動かし敵の部隊を撃退するにあたり、コマンドモードとアクションモードと2つのモードで戦うというもの。

 コマンドモードでは、作戦図を元に戦略を組み立て、キャラクターの進撃方向を選択。コマンドポイントを消費してどのユニットをどこに動かすかを指示した後、アクションモードへと移行する。コマンドポイント次第では何度でも同じユニットが行動できる。

 アクションモードでは進撃したユニットを自らが動かすことができ、行動力を表すアクションポイントを消費して移動し攻撃することができる。敵も躊躇なく撃ってくるので、遮蔽物などに隠れながら接近戦に応じたり、屋上や迂回路を経て敵の死角から射撃することもできる。戦車で敵を一掃することもできるが、コマンドポイントを大量に消費するので、使いどころを間違えると痛い目にあるかもしれない。RPGならではの、キャラクターの成長や、自分だけの部隊を編成する要素も重要なポイントとなるようだ。

 東京ゲームショウ2007ではプレイアブル出展を予定されているとのこと。

コマンドモードののち、CANVASで描かれるアクションモードへと移行する。ターン制を導入したサードパーソンシューターといっても過言ではない。隊長として状況を読み、キャラクターたちの特性をうまく利用して作戦を立てるというタクティカル性と、自分が実際に戦場で戦っているという緊張感を生むアクション性、この2つのクロスオーバーが「BLiTZ」の真骨頂といえる
「戦場のヴァルキュリア」
対応機種プレイステーション 3
ジャンルアクティブ・シミュレーションRPG
発売予定日2008年春
価格(税込)未定
プレイ人数1人
(C)SEGA

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