焼肉チェーン「牛角」の名前をかたった偽のキャンペーンや、牛丼チェーン「吉野家」のロゴなどを無断で使用していた問題などで注目を集めているポイントサイト。これまでにどのようなトラブルが発生しているのか、国民生活センターを取材しました。

国民生活センター(公式サイトより)
ポイントサイトとは、指定のアプリやサービスに登録したり、アンケートに答えたりすることによって、現金と交換可能なポイントやサイト内などで使用できるポイントを付与するというサービス。一般的には「お小遣いサイト」などとも呼ばれています。


手軽に始められることから利用者は少なくありませんが、国民生活センターによると、ポイントサイトでのトラブルについては全国の消費生活センターなどに複数件寄せられているとのこと。
ポイントを換金しようとしたらアカウントが停止されていた
2016年9月に相談した20代の男性は、ポイントを換金できるサイトに登録しました。その後ポイントが一定数たまったため換金しようとしたところ、突然アカウントが停止されてしまったといいます。
男性はその後ポイントサイトのメールフォームから問い合わせを行いましたが、回答が得られなかったため、相談したとのこと。
退会したはずのサイトからの請求が止まらない
2015年10月に相談した20代の女性は、あるポイントサイトに登録。サイト内で示されている有料サイトに登録すればポイントがたまる、という指示を見て一時的に有料サイトへ登録しました。女性は有料サイトの入会と退会を繰り返し、一定数のポイントをためていったといいます。
しかし有料サイトの退会から2カ月後になって、登録した10社のうち9社からの請求が来ていることが発覚。その後ポイントサイトへ「退会しているはず」と相談のメールを送信したといいますが、ポイントサイト側からは返信がない状態が続きました。結果的に退会したつもりのサイトからの請求が止まらない状況へ陥り、相談に至りました。
付与されるはずのポイントがもらえない
2015年7月に相談した30代の男性は、1ポイント=1円で換金できるというサイトを利用していました。「有料の占いサイトで1万円分の利用をすれば、ポイントサイト側から8000ポイントが付与される」ということで、男性は占いサイトで1万円分の利用料を支払いました。
しかしいつまでたってもポイントは付与されず、男性はポイントサイトにメールで相談。しかし返事はなく、事業者について調べてみると住所だけが開示されており、電話番号などは明かされていないということが分かりました。男性は「8000ポイントの付与を前提としたサイト利用だった」と相談したといいます。

ポイントサイトでためたポイントが換金できないという相談事例(公式サイトより)
なお、国民生活センターの担当者によると現時点ではこうしたポイントサイト業者が行政処分を受けたことはないのではないかとのことでした。
このようなポイントサイトでのトラブルについては、国民生活センターや全国の消費生活センターに相談できるほか、個別の事例によっては警察への相談が必要となるケースもあります。ポイントサイトの利用時には規約をよく確認し、万が一トラブルが発生した場合は専門機関へ相談しましょう。
他社の社名やロゴなどを無断で使用した、いわゆる「ポイントサイト(お小遣いサイト)」による“なりすましキャンペーン”や“2chまとめ風広告”について調べています。「実際に被害にあった」「裏事情を知っている」などの情報がありましたら、DMやリプライ(@itm_nlab)をお寄せください。
(Kikka)
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