4月16日に山本幸三地方創生相が講演にて述べた、「一番がんなのは学芸員」とする発言が波紋を呼んでいます。学芸員という職業を軽視した内容が多方面から批判を受け、大臣は17日に発言は適切でなかったとして撤回し、謝罪しました。

発言は文化財観光の振興について触れた際のもので、「文化財を外国人観光客向けに工夫して展示しようといった提案をすると、文化学芸員が保存上の問題を挙げて反対する。“観光マインド”(集客意識の意味と思われる)がない者は不要」といった趣旨。しかし学芸員の本分は収蔵資料の収集や保管、展示や調査研究で、本来観光とは関係ありません。ネットでは「文化財を次世代に伝えるプロを排除したら、そもそも博物館は運営できない」といった批判の声があがっています。
現職学芸員からの批判も相次いでいました
本件の背景には、学芸員の活動内容が広く知られていないこともあると思われます(もちろん、それを無視した大臣の発言は問題ですが)。そう考えてか、Twitterでは埼玉県立自然の博物館の公式アカウントが、4月17日にハッシュタグ「学芸員のおしごと」を立ち上げ。休館日でも事務処理に勤しむ、学芸員の実情を詳しく伝えています。

すると、太田記念美術館や郵政博物館、学芸員個人のアカウントもハッシュタグに参加。美術品の選定や考証、作品の真贋の判断といった、さまざまな仕事内容が明らかになっています。
「学芸員の誠実さと真面目さが垣間見える」「博物館に行ってみたくなる」といった、一般ユーザーからの好意的な感想も多数。残念なニュースがきっかけではありますが、学芸員という仕事の大切さが周知されたのは幸いといえるでしょう。
(沓澤真二)
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