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石川県かほく市で開かれた子育て中の女性と財務省主計官の意見交換会で「独身税」の提案があがった、という記事を8月30日に北國新聞が掲載しました。ネットでは「独身でも生活で苦労している人はいる」「関係ない者の負担を増やそうとするのはおかしい」と多くの批判が集まっています。

北國新聞Web版「かほく市ママ課『独身税』提案 財務省主計官と懇談」
かほく市企画情報課に取材したところ、「市や財務省、参加した女性たちから“独身税の提案”はあがっておらず、北國新聞の報道は事実ではありません。困惑しています」と報道を否定しました。
記事の見出しは「かほく市ママ課『独身税』提案 財務省主計官と懇談」。8月29日にかほく市役所で行われた、子育て中の女性によるプロジェクト「かほく市ママ課」のメンバー7人と、阿久澤孝主計官との意見交換会についての内容です。
「ママ課メンバーは『独身税』の創設や医療費削減に関する思いを伝えた」と冒頭で伝え、「メンバーが『結婚し子を育てると生活水準が下がる。独身者に負担をお願いできないか』と質問したのに対し、阿久澤氏は『確かに独身税の議論はあるが、進んでいない』と述べた」とやり取りを報じました。

「かほく市ママ課プロジェクト」紹介ページ
「そのような発言があったのは事実ですが、“独身税を提案”というレベルのものでは決してなかったです」と市の企画情報課担当者。
「そもそも意見交換会の趣旨は、国の財政が赤字国債に頼っている今、将来の税の負担をどうしていくか、『かほく市ママ課』の女性と国の財務省担当者で意見を交わすものでした。子育て世代は生活水準は下がって負担が大きいので、世代間の格差を無くすための一意見として、メンバーの一人から『独身者にもちょっと負担をお願いできないか』といった発言が出ました。ピンポイントで『独身税をつくろう』という話が出たわけではありません」
阿久津氏の「独身税の議論はある」発言も、メンバーへの返答として一例が出されただけであって、意見交換会の場への“提案”にはあたらなかったと説明。記事の「『独身税』提案」「『独身税』の創設」という表現に疑問を呈しました。
市には「独身税ってどういう考えですか?」といった苦情が電話やメールで数十件寄せられました。
「『かほく市ママ課』は市内で結婚し子どももいる女性があくまで任意で参加しているボランティア団体です。苦情では記事の見出しだけ見て『ママ課』を市の行政機関だと勘違いしている人が多く、誤解を呼んでいると感じています。かほく市としても『ママ課』としても国に独身税を要望したわけではありません。意見交換のなかでの“提案”ということで情報が拡散されていることに困っております」(担当者)
9月2日に北國新聞は朝刊で「『独身税』に苦情、意見次々」という続報を掲載(Web版には未掲載)。「子育て中の女性でつくる『かほく市ママ課』メンバーが(中略)意見交換会で、『独身税』を意味する提案をしたことを巡り、市に苦情や意見が相次ぎ、市側が困惑している」と冒頭で伝えています。9月4日16時現在、8月30日の記事は北國新聞Web版では掲載されたままで、「『独身税』提案」「『独身税」の創設」の表記は変わっていません。
9月6日9時40分:追記
かほく市は「独身税の提案」報道について、公式サイトで説明文を公開しました。意見交換会の中で報じられた発言があったことは事実と認め、しかし市および市行政全体として、国に対し独身税を提案するものではなかったと説明。
「今回、ご迷惑をおかけした関係各位に対しまして、ここにお詫びを申し上げますとともに、賜りました数々の貴重なご意見に心から感謝を申し上げます」とあらためて謝罪の意を表明しました。
(黒木貴啓)
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