アニメーションスタジオのタツノコプロは2月1日、フルデジタル作画を念頭にしたワークフローをサイト上で無償公開しました。

国内のアニメ制作において彩色、背景、撮影などの作業はデジタルで行われることが多いものの、アニメーターによる作画作業は従来の紙と鉛筆によるものが主流です。そんな中、タツノコプロはデジタル作画を推し進めており、今回公開されたのは、社内用に作成されていたマニュアルをデジタル化に関心を寄せる外部のスタジオやクリエイターに向けて編集したもの。
PDFで公開されたマニュアルは80ページ以上に及び、2017年に放送されたテレビアニメ「まけるな!! あくのぐんだん!」でも使用された実践的な内容。タツノコプロでは2016年からアニメ制作ツール「TVPaint」を取り入れた制作を取り入れており、その操作方法や設定が詳細に解説されています。また、ツールの説明にとどまらず、社内サーバにおけるファイルの管理方法や、作業データの受け渡し手順などについてもまとめられています。
フローを見ていくと、時間短縮や負担軽減のため、クリエイター自らがGoogleスプレッドシートに制作状況を記入し、本来制作状況の管理を担う制作進行を介さずにカットデータの受け渡しをするといった、デジタルならでは工程※も確認できます。
※ただしラッシュ後に行うリテイク作業以降は、必ず制作進行を介して受け渡しを行っているとのこと。
タツノコプロはデジタル化を、「アニメーター、特に動画マンの厳しい労働環境や、演出・作画監督の負担の増加、仕上げ・撮影への締 切間近での短納期作業集中など、限界を迎えつつある現在のワークフローの改善の足がかり」として進めていると説明。
今回公開されたマニュアルはあくまで「まけるな!! あくのぐんだん!」用に調整されたもののため、他の作品制作にそのまま適応することはできないものの、「会社だけでなくアニメーターや制作進行などアニメに関わる人々がデジタル作画へ関心を持っていただけるきっかけになれれば」としています。

デジタル作画で作られた「まけるな!! あくのぐんだん!」(画像はYouTubeより)
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