色覚異常用の検査で用いられる図を使い、「ADHDの疑い」「知能に問題あり、IQ低め」「同性愛者かも」などと診断するデマがTwitter上で拡散されています。元となった画像は2011年11月ごろに拡散されたもの。今回拡散されたツイートは7月5日に投稿され、現在は削除済みです。

そんなばかな(削除されたデマツイート)
学校の保健室や眼科などで目にする機会のあるこの図。あらためてどういった検査のために使われるものなのか、オンライン健康相談「first call」の眼科・総合診療医 眞鍋歩先生に聞いてみました。
――この画像は本来何を調べるためのものなのでしょうか。
眞鍋先生:この表は「石原式色覚異常検査表」と言って、本来先天性の色覚異常のスクリーニング検査を行うためのものです。眼科や学校検診で色覚異常を疑われた人が受ける検査で、確定診断のためにはさらに詳しい検査が必要になります。
――ツイートにあるように、ADHDや発達障害、LGBTなどの診断にも使えるものなのでしょうか。
眞鍋先生:基本的に先天性の色覚異常を見つけるための検査なので、ADHDや、発達障害などの診断には無意味です。
――ツイートには「色覚異常と精神疾患は関係してる」といったことも書かれていますが、実際に関係はあるのでしょうか。
眞鍋先生:先天性色覚異常と、精神疾患の発症における関連性は指摘されていませんが、精神的なストレスが原因となり、後天的に色覚異常をきたしたり、また後頭葉の脳梗塞などで色覚異常をきたす場合はあります。
余談ですが、先天性の色覚異常の診断が付いた場合でも、普通自動車(第一種)免許はほとんど取得が可能です。また進学についても、理工系、医歯薬系含めどの大学においても基本的には進学は可能です。ただし、職業の選択にあたっては、一部の職種において色覚異常が問題となる職種があります(例:電車などの運転士、パイロット、警察官、消防士、自衛官など)。
やはりADHD、発達障害、LGBTのための検査としてはまったく無意味、とのこと。また色覚異常用の検査としても、確実な診断のためにはより精密な検査が必要とのことでした。
拡散された偽の診断表はもともと絵が加工されており、わざと5番の数字が読み取れないようになっています。5番が見えない場合「同性に人気があり、同性愛者が多い」との説明書きも。2011年に画像を拡散したTwitterユーザー(アカウント削除済み)は当時、「これ結構使えますよw 私の友人二人は未だに真剣に悩んでますから」とのツイートを残していました。同性愛者への嘲笑を含むこの悪質な心理テストに、当時も批判が集中しました。
画像の作成者はまた別にいるもよう
今回ツイートは心理カウンセラー、霊能者、自然療法家を名乗る人物が投稿したもの。信ぴょう性を疑う反応に対して「知識と統計だけで計れない世界もある」「学者だけが正しくて絶対的ではない」といった反論を繰り返していました。

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