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台湾のオートバイメーカー、KYMCO(キムコ)が、電動スーパースポーツバイク「SuperNEX」を「ミラノ国際モーターサイクルショー(EICMA)2018」で発表しました。


キムコは1963年に創業した台湾の大手オートバイメーカー。スクーターやATV(全地形対応車)を得意とし、BMWやカワサキ車の受託生産も行っています。変わったところではBMWのフル電動車「i3」(関連記事)のレンジエクステンダー仕様に搭載されるエンジンは、同社製だそうです。もちろん日本国内でも数車種のスクーターが正規輸入されています。
発表されたSuperNEXは一目で「おぉぉ!」と見入ってしまう、何とも速そうな香りがプンプンするスーパースポーツスタイル。動力は、電動モーターとバッテリーによる100%電動車。0ー時速100キロ加速は2.9秒。これはウン億円クラスの超高級スーパーカー並みの数値です。さらに0ー時速200キロ加速は7.5秒、同250キロ加速は10.9秒と、すさまじい加速性能を実現します。
なお、モーターの出力やフル充電時の最大航続距離などの詳細仕様は現時点では非公開ですが、値を見ただけでもそれなりに強力なのは容易に想像できます。もちろんショー向けのコンセプトモデルではなく、市販予定であることが予告されています。


SuperNEXが目指したのは、レシプロエンジン車と比べて比較的容易に「超絶加速」を実現できてしまう電動車の数値的な速さだけではありません。「官能」を盛り込んだのです。「電動車は確かにクリーンでエコで高性能で静かだ。でも、何だかつまらない。なぜかワクワクしない」──こんな人に向けた「あえて」の特殊機能を備えました。
まず、操る楽しさを重視し、レシプロエンジン搭載バイクと同じような「(クラッチレス)6速マニュアルトランスミッション」を搭載します。もちろんモーターのパワーバンドを有効に使うためでもあります。単一ギアの電動バイクでは所定の速度に達すると加速力が顕著に落ちてしまうそうです。特に「スーパースポーツを操るライダーが重視する高速走行で、最も頻繁に(悪く)感じる」と同社は説明します。
そして「音」です。同社は「マシンのキャラクター、感覚、情熱が求められるスーパースポーツバイクでは、電動モーターの静けさは課題となる。情熱的な願望の対象ではなく、パーソナルな輸送手段に過ぎなくなってしまう」と嘆きます。そこでSuperNEXには、あえてライダーの感性に訴える音を発生させるマルチ周波数音響発生器を搭載した「アクティブ・アコースティック・モーター」と呼ばれるモーターユニットを搭載します。

「転数とスピードの上昇に伴い、うなりを上げるのようなサウンドの盛り上がりが聞こえるようにする。サウンドはバイクの生の声。マシンの鼓動を伝えるだけはなく、ライダーの魂も揺さぶる」と、音の表現を特に重要な要素に据えました。もちろん音の質感や音量はライダーの好みに合わせて調整できるようにもなっています。
そして、ライダーの気分や走行シーンに沿って、以下の4つのモードに切り替えられます。
- Poised(優等生的):落ち着いて近隣を滑るように走行し、周囲の世界を忘れ、ライダーの内面の強さを静かに強調できるモード
- Assertive(積極的):パワーを出しつつも礼節もわきまえる、バランスモード
- Bold(大胆):あふれ出るパワーをいつでも解き放てるモード
- Extreme(究極):野獣のようにパワーをぶっ放し、欲望に燃え、他はバックミラーでしか見えない極限モード
デザインも、音も、モードも、乗りもの好きの感性をぷすぷすと刺激してくるようで、何だか心地よいですね! 市販モデルの登場が楽しみです。





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