日本における多い姓の代表格「鈴木」――このルーツになったといわれる史跡「鈴木屋敷」(和歌山県海南市)の再生・復元プロジェクトがクラウドファンディングサイト「Makuake」で始まりました。全国に約182万人いるといわれる鈴木姓のみなさん、立ち上がるときだ……!

「鈴木屋敷」復元イメージ

2018年7月時点の「鈴木屋敷」
鈴木姓の直系の先祖にあたる鈴木一族が、海南市藤白の地に移り住んだのは平安時代末期。平安時代から鎌倉時代にかけ熊野三山を参拝する「熊野詣」が盛んに行われていましたが、上皇や法王が熊野詣する際は藤白神社の「鈴木屋敷」で一族が迎え、熊野三山の案内役を務めていました。熊野詣はその後武士や庶民に広がり、屋敷は人々のおもてなしの場として大きな賑わいを見せます。一族は紀州藤白鈴木家として繁栄を築き、熊野信仰の普及活動とともに日本全国各地に移り住みました。

江戸期の地誌「紀伊国名所図会」に描かれた鈴木屋敷
1942年に海南市の鈴木一族122代目当主が没して以降、屋敷は空き家となり老朽化が著しい状況に。かねて屋敷の所有者である藤白神社と海南商工会議所を中心とした「鈴木屋敷復元の会」が再生・復元に向け取り組みを進めていましたが、2015年に屋敷を含んだ「藤白王子跡」が国史跡に指定されたことを受け、その機運が高まっているといいます。
建物の解体調査や建物跡の発掘調査の結果、江戸期の地誌「紀伊国名所図会」に描かれた鈴木屋敷を参考に、2022年3月末に当時の面影を再生・復元する目標。しかし総工事費には約1億5千万円が必要です。国史跡に指定されたことで国・県・市の文化財関係の補助金約9千万円を活用できることになりましたが、所有者負担分はまだ約6000万円あるといいます。
そこでクラウドファンディングでは、再生・復元の費用の一部に活用する寄付を募ります。和歌山県海南市が企業版ふるさと納税制度を活用したもので、寄付額は「ふるさと納税」と同様に寄附金控除の対象となります。目標額は100万円で、コースは3000円からです。


返礼品の紀州『藤白鈴木家系譜』


「鈴木証明書」
返礼品では、鈴木一族の来歴を物語る系譜図「紀州『藤白鈴木家系譜』」を全員にプレゼント。この他5000円コースでは「紀伊国名所図会」で描かれた鈴木屋敷を蒔絵で表現した「鈴木証明書」などが用意されています。
「『この試みが面白いと思った方』『鈴木さんを応援してみようと思った方』『鈴木さんと繋がりを持ってみたいと思った方』などなど……賛同いただけた全国のみなさんの思いを結集し、『鈴木屋敷』の再生・復元に取り組みたいと思っています」(海南市)
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