
「マリオメーカー学会」というものをご存じでしょうか。自作ステージを作って遊べるゲーム「スーパーマリオメーカー」に斜め上過ぎる楽しみ方を見いだした“研究者”の集まりで、これまでには「クリアに20万年ほどかかるステージ」「ギミックを巧みに活用した計算機」などが開発されています。
話がぶっ飛んでいて何が何だか分からないかもしれませんが、きっとそれだけ研究が進んでいるということでしょう。今回は、5分間で数学を語るイベント「日曜数学会」から、同学会のハイレベルさが伝わる発表「スーパーマリオメーカーはチューリング完全」を書き起こしました。
スーパーマリオメーカーはチューリング完全
- イベント:2019年6月29日開催の第15回「日曜数学会」(Twitter:@nichimath)
- 発表者:yos1upさん(Twitter:@yos1up)
発売から約2週間で、計算機になったスーパーマリオメーカー

「スーパーマリオメーカー“上で動く計算機”」というものをご存じない方もいらっしゃるかと思います。今日はまずマリオメーカーで計算するとはどういうことなのか、という話をしたいと思います。
初期に開発された計算機から順に説明していきます。スーパーマリオメーカー発売(2015年9月10日)の約半月後、同作で論理演算を行う動画がニコニコ動画で公開されました。
そこから抜粋してきた画像なんですけど、ここ(直線に並んだブロックの途中)に2つブロックがあります。マリオは壊すことも壊さないこともできるんですけど、この2つのブロックが両方残っている場合に限って、ブロックの直線上を甲羅が通過していきます。
これがAND回路の仕組みです。同様にOR回路、NOT回路も作れます。



で、論理回路素子ができるということは、2ビットの2進数を計算する加算器を作ることができます。コースがデカくて、マリオは豆粒みたいに見えますね。


この後、いろいろな人たちが「スーパーマリオメーカー“上で動く計算機”」を作っていって、「加算器の桁数レース」が起こります。計算できる桁数が2ビットから16ビット、32ビット、64ビットと増えていきました。


34ビットまで行ったところで計算機が一気に小さくなるんですけど、「【34bit】マリオメーカー計算機で171億(略)+171億(略)の結果を表示してみた」という動画で、回路の再利用が可能になる技術が広まったんですね。
ここまでの流れが、1カ月足らずで起こりました。すごいですね。すごいんですけど、ちょっと課題もありまして。
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