オーストラリア政府が資金援助を行う宇宙研究プロジェクト「ASTRO 3D」は、およそ350万年前に天の川銀河の中心で大きな爆発「セイファートフレア(Seyfert flare)」があったとする証拠を発見したと発表しました。研究者は天の川の中心地がこれまで考えられてきた以上に活発な場所かもしれないと指摘しています。

銀河中央から広がる「イオン化コーン」(円錐状の紫色の部分)(画像はYouTubeより)
シドニー大学のジョス・ブランド=ホーソン氏らの発表によると、350万年前の天の川銀河中心にて「セイファートフレア」という爆発がありました。その裏付けとして、一部の活動銀河で見られる「イオン化コーン」の発生が確認されています。強力な爆発により発生した物質の一部は、天の川から約20万光年も離れた矮小銀河、大小マゼラン雲の近くに広がるガス「マゼラニックストリーム」にまで到達したといいます。
爆発が起こった位置についてホーソン氏ら研究チームは、天の川銀河の中心にあるブラックホールに違いないとしています。天の川銀河に限らず、銀河の中心にはブラックホールが存在していますが、地球が所属する天の川銀河では「いて座A*(いて座エー・スター)」がその位置にあたります。ホーソン氏は「ASTRO 3D」で公開されたインタビュー映像のなかで「当時の地球から銀河の中心方向を見ていたら、加熱されたガスの巨大なボールが見えたかもしれません」と答えています。
海外報道では「この研究は、天の川銀河の中心は私たちの想像よりも活発であることを示しています。地球がそこにないことはラッキーなのです」と太陽系が銀河中央から離れていることの幸運について指摘した研究チームのコメントを紹介しています。
ちなみに、350万年前がどれくらい“最近”であるかを知るための指標として、約1億年前は恐竜が活発に活動しており、直立二足歩行を始めた猿人の登場が約600万年前。そして350万年前は、人類の原始的な祖先となるアウストラロピテクスが活動していたころです。
なおこの調査結果は、学術誌「The Astrophysical Journal」での掲載を予定しています。
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