オーストラリアのメモリアルホールで、戦争で亡くなった兵士の墓石に供えられた花が何者かによって連日、盗まれていました。なんと、その犯人はハト。赤いポピー(ヒナゲシの花)で作られたハトの巣には荘厳な美しさがあります。

赤いポピーで作られたハトの巣は献花のように見える(画像はオーストラリア戦争記念館より)

傷ついた兵士を描いたステンドグラスの上に作られた赤いポピーの巣(画像はオーストラリア戦争記念館より)
オーストラリアのキャンベラ北部に位置する「オーストラリア戦争記念館」によると、名もなき兵士の墓に供えられた花がなくなったといいます。なくなった花は赤いポピーでした。11月11日は、イギリスで第一次世界大戦終結を記念しリメンブランス・デー。退役軍人の組織「ロイヤル・ブリティッシュ・レジオン」によると、赤いポピーが追悼と平和を望む象徴とされています。
盗まれた花は、同施設の追悼の広間で見つかります。広間の窓際には、赤いポピーで作られた鳥の巣がありました。墓から花を盗んだ犯人はハトだったのです。ハトの巣はちょうど、負傷したオーストラリア兵を象徴するステンドグラスの上に作られていました。オーストラリア戦争記念館のブログ記事を更新したクレア・ハンターさんが、「“忍耐”を象徴する傷ついた兵士とポピーの巣は、人と動物の強い結びつきを思い起こさせる」と紹介するように、ハトが兵士を追悼しているかのように見えます。
実際、ハトと人間は戦争中から協力関係にあったようです。クレアさんは、歴史家メレア・ハンプトン博士の「ハトは何世紀にもわたり、戦争と生活の両方で使用されてきました」という言葉を紹介。第2次世界大戦の際、全国のハト愛好家は軍隊に、約1万3500羽の訓練を受けたハトを提供しています。提供されたハトは伝言役として活躍しました。

花を加えたハトはどこか厳粛に見えます(画像はオーストラリア戦争記念館より)
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