英国の高級車メーカー、マクラーレン・オートモーティブがオープンコックピットを採用した高性能ロードカー「マクラーレン Elva」を発表しました。……幌も窓も、そしてフロントウィンドウさえない潔よすぎのオープンボディーを採用します。

マクラーレン Elvaは、F1チーム マクラーレンの創業者ブルース・マクラーレン氏が1960年代に設計したレーシングカー「Elva M1A」に敬意を表し、同社市販車の中で特別な最上位カテゴリーである「アルティメットシリーズ」に位置付ける最新型です。アルティメットシリーズには、アイルトン・セナの名を冠した究極のロードカー「マクラーレン・セナ」(関連記事)もあります。

パワートレインはマクラーレン・セナと同じ4リッターV8ツインターボエンジンに7速DCT(デュアルクラッチトランスミッション)。最大出力815馬力、最大トルク81.6kgf-m(800Nm)を発生し、静止状態から時速100キロまで3秒未満、同時速200キロまでマクラーレン・セナより早い7.2秒で到達する、ブッ飛んだ走行性能を持ちます。
外装は、F1マシンやプロトタイプレーシングカー、Can-Amマシンを連想するオープンコックピット仕様が目を引きます。しかし、フロントウィンドウがなくて大丈夫なのでしょうか。そのままでは風がもろに当たって目など開けられませんし、ロードカーなのですから乗るたびにヘルメットを被るのも何か違います。実は、前面のエアインテークから取り込んだ空気をボンネットから上へ吹き出して風船のように空気の壁を作ることで、コックピットには前方からの風が直接入ってこない……といったハイテクな仕組みを備えます。何これすごい。


Elvaは399台を限定生産予定で、受注受付中(2019年11月13日時点)。価格は142万5000ポンド(約2億円)から。2020年末の納車予定です。
なお、元F1チャンピオンのフェルナンド・アロンソ氏もこのElvaが気になっているようです。マクラーレンの公式Twitterアカウントで、アロンソ氏がマクラーレン本社でElvaの説明を楽しげに受けていた様子が公開されています。……アロンソ氏、買うのでしょうか、それとも、もらうんでしょうか。
マクラーレン本社でElvaの説明を受けるフェルナンド・アロンソさん


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