東京都日野市は2月26日、公式サイトで「財政非常事態宣言のお知らせ」を公開しました。この宣言は新年度(令和2年)の一般会計当初予算案の発表に伴ったもので、市は「税制改正などに伴う市税収入の悪化や、会計年度任用職員制度への移行に伴う歳出予算の増加などを受け、大幅な財源不足が発生」したためと説明しています。日野市が財政非常事態宣言をするのは、バブル崩壊後の1998年度とリーマンショックがあった2008年度に続き3回目です。

「財政非常事態宣言」は法律で制定されたものではなく、それぞれの自治体が決意を示すために行うもの。日野市は、新年度の一般会計当初予算案に683億円を計上しましたが、市税収入は305億円。差額の378億円のうち財源不足額の76億円は、基金の切り崩しと市債の発行で穴埋めしています。
今後、歳入予算は減少、歳出予算は増加していくことが見込まれるなか、「これまでと同様の財政運営では、真に必要な行政サービスの提供が困難」になるとして、財政非常事態宣言を出したとしています。

近年の予算額は、「近年の保育園の定員拡大などへの対応や、高齢化の進展などから扶助費や介護保険・後期高齢者医療特別会計への繰出金が年々増加」しており、平成30年度決算では経常収支比率が100%に。市税などの経常的な収入のすべてが、人件費などの固定費に費やされるなど、厳しい財政状況となっています。

市は財政再建に向けた新年度の取り組みとして、市長は15%、副市長は10%、教育長は5%の報酬の減額を発表。その他、職員の時間外手当の削減、進行中の市道整備工事を3年間中止するほか、財政負担の重い既存事業の見直しなどでの経費削減を図る予定です。
日野市は、「今回お知らせした財政状況についてご理解いただくとともに、『諸力融合』の下、皆さまと力を合わせ、この財政危機を乗り越えるための取り組みを進めていきますので、ご理解・ご協力をお願いします」と、市民の力添えを求めています。
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