「パリに踏切があるなんて！」「どこで見られるの？」　1つだけ存在する地下鉄の踏切にパリの人たちが興味津々

　パリの地下鉄に踏切がある……!?　この街に1つだけ存在するという地下鉄の踏切がパリの人たちの注目を集めています。

　フランスのYouTubeチャンネルTrains of Parisが公開した動画で、パリの地下鉄（パリメトロ）が踏切を通過する様子が見られます。

　パリはもともと踏切が少ない都市で、国土交通省の資料「踏切道の現状」（2014年度末時点）によると、東京23区の620カ所に対して、パリ市（および周辺3県）には7カ所しかありません。また地下鉄は他の路線と相互乗り入れをしておらず直通して地上は走らないので、通常は地下鉄の車両が踏切を通ることはありません（地上を走る区間は少しあります）。

地上を走るパリの地下鉄。車内からエッフェル塔を見ることができる6号線は特に人気

　動画は街中の歩道から見た踏切の様子からはじまります。係員の手動操作で遮断機が下りると、地下鉄の車両がゆっくりと通過していきました。乗客が乗っていないので回送電車のようです。

　車両は第三軌条方式を採用していると思われ、踏切には道路を遮る遮断機のほかに線路を遮断する向きにも進入を防ぐ柵が設置してあります。踏切区間の外は電流の流れるレールがあるためです。

　地下鉄が通る踏切は特に珍しいようで、動画には「パリに踏切があるなんて」「どこにあるの？」など、踏切が非常に少ない都市であるパリはならではのコメントが寄せられています。

　日本にも地下鉄の踏切が存在します。東京メトロ銀座線の上野検車区付近です。

　こちらも検車区への入出庫線へ至る線路なので列車に乗ったまま通過はできませんが、道路から横切ることはできます。銀座線も第三軌条方式で、踏切区間だけ第三の給電用レールがありません。線路を遮断する向きには「高圧通電中 危険 構内立入禁止」と線路・構内への侵入を防ぐ遮断機が厳重に設置されています。どちらも国に1つだけというレアな地下鉄の踏切、ぜひ「渡り」に行ってみてはいかがでしょうか。

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