英ロンドンは新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるため、3月23日(現地時間)からロックダウン(都市封鎖)中。物資不足や不況など、現地の状況を伝える漫画が反響を呼んでいます。

作者は漫画家・イラストレーターのNANNO(@nanno_koresiki)さん。2019年にマルタとロンドンへ留学した経験を、漫画「社会人留学は自分を救う?」につづり、ebookjapanと留学支援サイトの留学ジャーナルに連載しています。今回の漫画は連載の通常回を休んでの特別編で、Twitterでも公開。ロンドンで知り合った友人が語る、現地の話を伝えています。

現在京都で活動している作者は、ニュースでロンドンの現状を知り、ウイルスの脅威に怯えることに。留学時の友人の安否を案じてSNSをチェックし、ロンドンに残る決意をした日本人の友人に気付きます。

気になって電話してみると、友人は住み込みで有名映像作家に師事しており、生活は確保できている様子。しかし、それはあくまでも幸運なケースで、ワーキング・ホリデーで来ている日本人には、ロックダウンで仕事を失い困窮している人も多いといいます。
買い物についても、店に生鮮品はまだあるものの、パスタやシリアル、トイレットペーパーは慢性的に品不足。入店規制もあるうえに並ぶ際は2メートル間隔を空ける決まりがあり、店までの行列が膨大な長さになっているのだそうです。

町からは人が消え、経済もかつてない不況に。治安の悪化も危ぶまれるなか、なぜ彼は現地に残るのか? それは、師匠のそばで学びたい思いと、英国民が苦境を乗り切るため、ネットで呼びかけて行ったキャンペーン、「Clap for Our Carers」への感動でした。

このキャンペーンは、ウイルス対応の最前線で働く医療従事者へ感謝と激励の気持ちを込めて、3月26日の20時に窓やバルコニーから一斉に拍手を贈ろうというもの。当日は作者の友人も師匠らと参加しました。

20時を迎えたそのとき、近隣の住宅にはいつになく多くの明かりが。そして大勢が窓の外へ出て拍手を始め、大きな音を奏でました。友人はそれを聞きながら、これだけの人が今、同じように苦しい状況に置かれているのかと、多種多様な人種が暮らすロンドンで、ほとんどの住民が協調するほどの非常事態なのかと気付かされます。


そんな意識が芽生えた彼は、この困難をみんなで乗り越える瞬間を経験したいと思い、ロンドンに留まることに。作者は無事にまた会えたら食事に行こうと約束し、互いに健闘を祈るのでした。


漫画は「うるっときた」「当たり前の日常が当たり前ではなかったと痛感」「日本もひとごとではない」と共感を呼びました。日本の医療従事者から、勇気づけられたとの声も上がっています。

作品提供:NANNO(@nanno_koresiki)さん
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